つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

2021-04-10から1日間の記事一覧

小説「散切り頭の新八独り旅」

第五章 津田三蔵の攘夷計画は固まった 四月半ばの昼下がり、大阪堂島にある呉服商「柏屋」の奥座敷。四人の男がくつろいだ雰囲気ながら、幾分真剣な目をして茶を飲んでいた。 春の日射しが座敷に連なる縁側にかかって、暖かい。 桧の床柱の脇には、枝ぶりの…