つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

カジノは悪影響あると言うのはナンセンス

 カジノ解禁を目指した「統合型リゾート施設(IR)整備推進」の法案が2日の衆院内閣委員会で採決され、近く衆院本会議を通過する見通しです。これに対し、例の反対勢力である民進、共産、社会党などが審議時間(5時間余)が短いことなどを理由に「拙速すぎる」と言って反対しています。反対はいつものパターンなので、特段言うことはありませんが、カジノを悪者扱いにすることには小生も意見を言わざるをえません。
 今日朝の政党討論会で、共産党の小池書記局長は「カジノはかならず不幸になる人が出る。白昼堂々そんな不幸が出るような施設の建設に賛成できるわけがない」というような発言をしていました。これっておかしな論理ですね。競争社会ではビジネスでもどこでも勝ち組もいれば負け組もいる。負け組がいるから競争社会も要らないと否定しているようなもので、納得できません。
 彼はまた悪徳性がある娯楽は禁止すべきであると主張しているようですが、どの娯楽にもすべてそういう悪の側面があることを理解していないようです。卑近な例としては酒、たばこ。たばこはともかく、酒だって飲みすぎることにより健康被害、飲酒運転事故、さらには飲酒による人格変化でのトラブルとさまざまな害がありますが、だからと言って禁酒法なる法律が日本で作られた試しがないですね。
 悪の側面があるからといった理由で何もかも禁止してしまったら、世の中、限りなくつまらない社会になってしまいます。ジョージ・オーウェルの「1984年」という小説がありますが、共産党はそういう社会を目指しているのでしょうか。小生はすべてを監視する、悪性なものは禁止するという共産党全体主義的恐怖支配体制がいいとは思いません。
 カジノ解禁はギャンブル依存症を生むから反対というのもナンセンス。日本はすでに競馬競輪、オートレース、モーターボートと公営ギャンブルがあり、さらに街中には多くのパチンコ屋があります。依存症を言うなら、すでにこうした既存のギャンブルでも十分な依存症”患者”がいます。法案反対者は、既存ギャンブルも廃止せよとまで主張するのでしょうか。
 カジノが地区に影響を与え、付近の成人が依存症になりやすいというのもおかしな論理。ギャンブルが好きな奴は、飛行機に乗って海外に行ってでもやりたがるものですが、嫌いな者はたとえ近くにあっても何の影響もありません。かく言う小生もギャンブルには興味がなく、自宅近くに桜木町JRA場外馬券売り場がありますが、馬券を買おうと思ったことはただの一度もありません。
 地域社会、特に子供たちに悪影響を与えるというのも、ためにする発言です。地域社会への悪影響を言うなら、子供たちの通学路にもなる駅前にパチンコ屋がある方がはるかに悪影響です。カジノサイトは隔離された一定地域にあり、子供は入れない形になるので、まったく問題ないと思います。本来、ギャンブルとは酒、たばこと同様に嗜好性に関わるものですから、子供にしろ、成人にしろ日常生活範囲との距離が近いからと言って影響を受けやすいということにはなりません。
 シンガポールのマリーナベイサンズの総合娯楽施設が繁盛しているように、レジャー施設にカジノは欠かせません。小生も香港駐在時代にマカオを訪れた時、よくリスボアホテルのカジノを覗いていました(ゲームに参加はしていませんが、、)。ものすごい活況を呈しており、なぜこんなところが日本にないのかと不思議に思っていました。遅ればせながらですが、カジノが日本にできてもいいのではないかと思います。

 上の写真は、10月に行われた勉強会「創る会」の講演会風景。会長である小説家の加藤広氏が講演しています。