つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「いだてん」、大河フリークなのに見ていない

 NHKの今年の大河ドラマいだてん」の不振が続いています。6月9日放送分では視聴率6・7%(ビデオ・リサーチ調べ)という史上最低の数字を記録したとか。翌週の16日も6%台、昨日の23日は、どう細工したのかは知りませんが、前回から0・9ポイントアップし、7%台となったとか。それでも過去の”栄光ある”大河の歴史からはかけ離れた数字です。

 実は、大河ドラマフリークで毎年日曜夜の時間を心待ちにしている小生も、さすがに今年の「いだてん」は見ていません。正月に見始めてから3回目くらいで止めました。場面が昭和、明治、さらには舞台回しのビートたけしのところと転々としてせわしないし、ストーリーも引き付けるものがなく、面白くない。金栗四三の名も何となく知っていたけど、歴史的に有名でなく、主人公自体に関心を持つこともないので。

 もっと正直に言えば、大河はやはり江戸時代以前の歴史ものに限ると思っています。これまで川上貞奴を扱った「春の波濤」の明治ものとか、橋田寿賀子原作、脚本で三田佳子主演の「いのち」なという昭和ものがありましたが、やはり見ていません。大河ドラマでは、女性は豪華絢爛の着物を着て、男はちょんまげで刀を差す画面の方が好きだし、何か安心する。「三姉妹」や「獅子の時代」といった大河は架空の人物を主人公にしていましたが、それでも十分楽しめました。

 余計なお世話だけど、「いだてん」の不振って何が原因なんだろう。主役は歌舞伎界の御曹司で、ビートたけし役所広司綾瀬はるか大竹しのぶ竹野内豊などという主役級の大物俳優が脇を固めています。脚本の宮藤官九郎も他のドラマで名を上げた著名人。この布陣だけで見たくなってしまうのに、なぜ。高橋是清役の萩原健一が死んだり、足袋屋の店主役で出ていたピエール瀧が麻薬取締法違反で捕まったりと、初期段階でけちがついたけど、皮肉な言い方をすれば、それはむしろ番組宣伝にプラスになったのではないかと思うのです。

 小生愚推するに、やはり主役の問題なんだろうか。中村勘九郎は親父や祖父の勘三郎のような華がないし、演技に重み、渋みがない。同じ歌舞伎界の御曹司で、大河で宮本武蔵を演じた市川海老蔵の方がはるかに優れていたように思います。主役を引き継ぐ阿部サダヲもNHKはお好きな俳優のようで、これまでもしばしば大河に登場していますが、ちょっと軽い感じ。「平清盛」で藤原信西を演じたときそう思いましたし、「おんな城主直虎」での徳川家康でも感じました。

 ストーリーの展開はどうか。小生見ていないので、正直、なんとも分かりません。ただ、視聴している内人とともにたまに部分的に眺めることがあります。その印象ですが、舞台回しである古今亭志ん生役のたけしが意味なく登場したりしてやたら場面が切り替わること、勘九郎が同じスタイルで走る場面ばかりがアップで出てくることが目に焼き付きました。見ていない人間がけちつけてすみません。

 来年は、「麒麟がくる」というタイトル名で、明智光秀が主人公とのこと。光秀はこれまでの民放ドラマでも数多く主人公として描かれており、彼の一生は結構知られています。でも長谷川博己がどう演じるのだろうかとか、脇役としてどんな俳優が出てくるのかとか、時代劇だけに今からわくわくしています。

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 上の写真は、愛犬マオの遺骨と動物病院からいただいた似顔絵(上)、いつもマオがくつろいでいたハウスとベッド(下)、今は小生が中国で買ってきた犬の人形が鎮座しています。マオも間もなく死亡後49日を迎えます。