つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

朝鮮半島が「赤化統一」なら、当然の対応措置

 今、話題になっている日韓間の「GSOMIA(軍事情報包括保護協定)」の発音なんですが、日本では「ジーソミア」と言っていますが、韓国では「グソマイア」という言い方が普通みたいです。最初に聞いた時にはびっくりしました。要はGとSの間にハイフォンがあるかないかの違いだと思いますが、ハイフォンなしで小生が初見で読むとしたら、やはりグソミアでなくグソマイアかな。この語感、日本人の耳感覚からすると、なんか汚らしい感じがするし、韓国人が発音するとなおさらそう感じてしまうのは下衆の勘ぐりでしょうか。

 それはともかく、前回の続き。トランプ大統領、いや共和党米政権が金正恩主導の朝鮮半島「赤化統一」を支持しているのではないかという話を書きましたが、昨日終わったフランスでのG7会議で、トランプが居並ぶ先進国首脳を前に公の席で、「文在寅は信用ならない奴だ」と言ったとか。この一言をもってしても、トランプは韓国の今の政権に愛想を尽かしていることは明白です。で、彼はこれまで、「米韓合同軍事演習は金がかかる」と言ってきたのですから、少なくとも親北反日、非米の傾向を見せる文在寅政権下での演習など止めてしまうかも知れません。

 近い将来かどうかは不明ですが、トランプも認める北朝鮮主導の朝鮮半島統一が成ったら(日本にとっては悪夢ですが、、)、日本はどう対処すべきなのか、われわれはむしろそちらの方が重要です。トランプ、いや米国は「統一朝鮮」国家がベトナムのように反中国になるか、せめてニュートナルになってくれればそれで満足でしょうが、日本にしてみれば、核と大量の短距離ミサイルを持つ反日の統一朝鮮国が傍にいれば、脅威以外何ものでもない、国土防衛ラインが対馬海峡になってしまうのです。

 日本はこれまで、慰安婦問題での謝罪・慰謝料提供、アジア金融危機リーマンショック時での外貨融通など、ずっと”大人の対応”に出て韓国の要求を受け入れてきました。今回、「徴用工」問題では初めて反発し、ホワイト国外しという若干の貿易上の”報復”に出たのです。日本政府は「この措置は安全保障上の対応」としていますが、明らかに徴用工問題での報復の意味があったことは否定できない。日本人としては、まあ「安倍さん、よくやった」と留飲が下がる思いがありました。

 でも、そんなわずかな措置でも、韓国内の反発の異常な高まりは周知の通りです。外交は軍事力を背景にして成り立つという国際政治の論でいけば、反日感情旺盛な朝鮮半島人民が、北の持っていた核兵器をそのまま保有して統一したら、日本に優位性を示し、圧力をかけてくることは必定です。今後、もし核兵器を持つ人口7000万人余の統一朝鮮国が日本に要求というか圧力をかけてきたら、日本は大人の対応どころではありません、屈服するしかないのです。これは、核兵器を持つ中国と、持たない日本との尖閣諸島日中中間線を巡る東シナ海での外交戦を見れば、簡単に分かることです。

 バランス・オブ・パワーという観点に立てば、中国、ロシア、そして「統一朝鮮」という東アジアの近隣国が核兵器を持つ状況の中で、日本が独り通常兵器だけで軍事的に対抗できるわけがないのです。インドは中国との国境紛争で手ひどい侵攻を受けた経験から、中国核武装に対抗して自らも核兵器を持ちました。ですが今度は、インドと対立している隣のパキスタンが黙っていません。インドに対抗して自らも核兵器を開発、所持しました。となると、日本でも当然核兵器の開発、保有という問題が遡上に上がってくるはずです。

 トランプ政権の安全保障担当大統領補佐官であるボルトンは「中国は日本の核武装を恐れている」と話し、中国への対抗上から日本の核保有支持の姿勢を見せました。日米安保条約破棄などをにおわせているトランプ自身も実は、そういうスタンスに立っているようにも思われます。日本は自力で安全保障体制を構築するべき時期に入っているようです。核兵器の被害を受けた日本が、呪うべきその同じ兵器を持つのは感心しませんが、国際政治の現状からすれば、悲しいことにそれは避けられないのかも知れません。

 周辺国家がどんな武器を持とうと、日本は武器など持つ必要はない。非武装でいいのだと主張する特定政党、議員が今でも日本に存在します。その政党、議員は、戦争の歴史、バランス・オブ・パワーとか、抑止力とか、対等の外交力とか、を学んだことがないのでしょう。無知ほど恐いものはない。それとも危険を察知すると、砂に首を突っ込み周囲を見ないようにする「ダチョウの平和」心理なのか。理想の言葉を叫んでいるだけで今のままの「平和」が保てるなら、そんな幸せはことはないですが、現実の国際環境は厳しいのです。

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 上の写真は、靖国神社本殿(拝殿)に至る参道。日本の弥栄を祈ってきました。