つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

大坂なおみ、もっと日本語うまくなって

 20日行われたラグビー・ワールドカップの日本-ロシア戦は、見ていて楽しかった。地元開幕で、しかも初戦であるから、やはり全体の盛り上げのために、ぜひ日本に勝ってほしいと思っていましたが、まあ、日本は世界ランキング10位なのに対し、ロシアは20位ですから順当勝ちとなりました。良かった、良かったという感じです。でも一次グループで残るのはアイルランドスコットランドサモアと難敵ばかり。決勝トーナメント進出にはもうひと踏ん張りが必要です。

 ラグビーを知っている人には釈迦に説法ですが、ラグビーの攻め方はスクラムハーフ(SH)とスタンドオフ(SO)で決まります。特に、スクラムやモールから出されたボールをSHが拾い、それをSOに渡された時に、SOは瞬時に攻撃方法を選択しなくてはなりません。横に並んだバックスラインにパスするか、蹴ってハイパントにするか、バックスの足に期待して軽く前に蹴りだすか、あるいはフルバックに渡して外に蹴りだし、陣地の回復を図るか。その点では、SOはチームの司令塔であり、試合全体をリードするキーパーソンです。

 ロシア戦で司令塔になった田村優はやはり名前の通り優れた選手でした。この日、ウィングの松島幸太朗の走りが素晴らしいと見極めると、次々にバックスラインに球回しし、再三のトライを演出しました。いや、松島の走力を見極めたばかりでなく、相手陣の防御ラインの弱さを見極めたのかも知れません。ハットトリックの松島ががぜん注目されましたが、やはり田村の試合構成力、さらには40メートルのペナルティーキック成功を含めて彼の力が光っていたと思います。

 ド素人のラグビー解説はこの辺にして、松島選手について。父親がジンバブエ人、母親が日本人とのことで、インタビューを受けたときの彼の言葉はほとんど普通の日本人と変わらなかった。恐らく日本で学校教育を受け、日本で育ったのだと推察されます。その点では、バスケットの八村塁、陸上競技室伏広治、サニー・ブラウン、ケンブリッジ飛鳥プロ野球オコエ瑠偉ダルビッシュ有らのハーフと一緒です。アフリカ系の人であれば、見た目は若干違和感はありますが、きれいな日本語を話すと、ああ、やはり日本人なんだなとうれしくなってしまいます。

 それに比べて、テニスの大坂なおみ。名前こそ日本的ですが、米国育ちのせいで日本語がイマイチ。いや、イマイチどころかイマサン、イマヨンくらいかも知れません。日本以外での試合ならともかく、生まれ故郷の大阪での試合であるのに、勝利インタビューが英語でのやり取りとはいただけません。日本人の母親はなぜもっと娘に日本語を教えなかったのか、残念です。サーフボードの五十嵐カノアは、カリフォルニア育ちだそうですが、結構立派な日本語を話していました。

 言葉こそ共通性を感じる手段はありません。一見、外国人の顔をしていても、かなり流暢に日本語をしゃべると、すぐに仲間意識を感じてしまいます。日本国内で、同じ地方出身者が同じ方言を話すことで特に親しみを感じることと似ています。ラグビーWCで日本チームの主将をしているリーチ・マイケルはニュージーランド出身ですが、高校時代から日本に留学しており、かなり流暢に日本語を話します。その上、日本のために戦ってくれているのを見るにつけ、彼に格別の親しみを感じるのは当然でしょうね。

 話をふたたび好きなラグビーに戻します。日本の次の相手は世界ランキング1位のアイルランドです。この国のチームのSOが優れているそうで、ロシア戦から日本の強み、弱点を見出したことでしょう。松島は徹底的にマークされるに違いありません。そして相手SOはハイパントを多用するのじゃないか。高さを生かされた試合展開だと、日本はやはり苦戦するだろうと心配しています。

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 上の写真は、初台にある新国立劇場近くの風景。面白いモニュメントがありました。新国立劇場で、日本人の歌手、演奏によるプッチーニの歌劇「トスカ」を見てきました。