つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

若い世代がそれほど環境に関心を持っていたとは

 スウェーデンの16歳の女性、いや、むしろ女の子と言ってもいいくらいに幼さが残るグレタ・トゥーンベリさんが9月23日、ニューヨークで開かれた国連気候行動サミットで演説し、地球温暖化に強い懸念を表明。「放置するなら、私たちはあなた方を許さない」という強い口調で居並ぶ各国の指導者に警告を発しました。この在席指導者の中に、「温暖化は放出ガスの影響でなく、時期循環による地球気候の変化」などの論に与するトランプ大統領もいたのは面白かった。気まずい様子も見せなかったけど、すぐに退出しましたね。

 グレタさんについてまず驚いたのは、立派な英語を話していた点。普段はスウェーデン語で話しているのだと思いますが、16歳であれだけきちんと外国語を話せるのは、彼女は相当優秀な生徒なんでしょう。しかも、世界が注目する国際会議の場で、あれだけ表情を含めて正々堂々と演説できるのは、アジテーターとしても一流だと思います。皮肉な意味でなく。

 今、彼女は母国で週のうち1日を休んで環境問題啓発の運動に充てているとか。それに各国の若者が賛同し、協調して動き始めました。小生、グローバルに展開されるこの動きを最初に目にした時、若い世代はそれほど真剣に地球環境悪化を憂いているのかと新鮮な驚きでした。でも、よくよく考えれば、確かに小生の寿命など長くてもせいぜいあと20年。それに比べて、彼女らは場合によっては22世紀まで生きる人たちなんだから、真剣になるのは当然と言えば当然かもしれません。

 ネットの動画でよく見かけるのが、南、北極の氷山が崩れ落ちるシーン。それを見る観光ツアーもあるそうです。環境劣化を見世物にするのは、ある種無責任さを感じさせるツアーだと思いますが、実際に見に行く人はどう思っているのだろうか。単に火山の噴火を遠くから眺めるように「splendid(素晴らしい)」「自然はすごい」などとノー天気な感想しかないのか、それともこれを契機に地球温暖化を深刻に受け止める気持ちになったのか。

 実を言うと、小生自身は申し訳ないのですが、地球温暖化をそれほど深刻に受け止めていませんでした。それはまあ20年以内の寿命だとして、地球があと20年で壊れることはないだろうとの楽観視が一つの理由です。さらに、小生は希代の寒がりで、地球寒冷化よりは嬉しい。ですから、今年のように10月になっても30度を超える陽気が続くことは大歓迎なのです。経済活動の面で見ても、北極海が夏季に通行可能になり、日本と欧州がかなり近くなりました。良いこともありますね。

 だが、毎年のようにある集中豪雨、以前に比べてかなり激しくなった台風、その被害状況を見ると、そんなノー天気でいいのかと思い始めています。先進国は海面上昇に鈍感ですが、南太平洋の国々では深刻な影響を受けているところがあります。熱帯雨林火災や砂漠化も温暖化の影響でしょう。やはり次世代の人たち、22世紀まで生きる人たちのために、sustainable earth(持続可能な地球)に関心を持つべきなんでしょうね。

 

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 上の写真は、五反田ROCで開かれた展示会の風景。一部の団体がワークショップを開いていました。