つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

クリスマスに絡む話題2つは意味深長

 謹賀新年、今年もよろしくお願い申し上げます。
 年末に仕事の一環としてさまざまなウェブサイトを手繰って、面白いニュースを探していました。そこで、クリスマス絡みの話題を2つ拾ったので、紹介します。その1つは、英国のあるコーヒー店主がクリスマス時、ホームレス生活者に愛の手を差し伸べたが…という話で、今一つはカナダの大麻合法化に絡む話題です。
 コーヒー店主、カール・シンプソンさん(50)は組織を創ってホームレスの支援活動をしている人ですが、その一環として、昨年のクリスマスイブ、ホームレスにせめてこの日ぐらいゆったり過ごさせてあげたいと、あるホテルのツイン部屋14室を予約しました。ホームレス28人に限りこのホテルに招待しようとしたのです。ところが、多数の部屋利用の目的を知った当該ホテルはその後に予約を拒否してしまいました。ホテルのイメージダウンを恐れたのか、他の客への影響を考えたのか、あるいは部屋などを汚されるのが嫌がったのかは分かりませんが、、。
 ホテルの受け入れ拒否の情報は即座にネットで広まり、数千人のユーザーがホテルを非難するとともに、シンプソンさんに対し数万ポンドの善意の支援金の提供を申し出ました。さらに、別のホテルがホームレスへの部屋の提供を宣言、28人のホームレスは予定通りそのホテルで優雅なクリスマスイブを送ったとのこと。シンプソンさんは「奇跡が起きないなどとだれが言えようか」と驚き、感動していたそうです。
 テレビのコメンテーター的に発言すれば、ホームレス拒否のホテルの対応に「人でなし」と憤慨するところでしょう。が、正直、東京の高級住宅地に児童収容施設は要らないと叫んだ一部港区民と同様、内心ホテル側の判断を是と思える人も多いのではないでしょうか。総論賛成、各論反対という言葉がありますが、自分の身近なこととして考えた場合、結構意見の分かれる課題かと思いました。
 もう一つの話。ご存知のようにカナダでは昨年秋、大麻吸飲が合法化されましたが、それ以降大麻はたばこ以上に人気商品となり、クリスマ前の日々販売店には連日長蛇の列ができたのです。それは、クリスマスプレゼント用として大麻の贈答品(多くは1グラム入り)が売り出されたためで、客は珍しがって争って購入したようです。「クリスマスプレゼントに大麻とは不謹慎な」と言う人もいるでしょうが、多くの人は「酒をあげるのとどう違うのか」と気にかけてないとのこと。確かに、合法化した以上、後ろめたさを感じる必要はありませんね。
 実は、大麻はカナダのほか、米国カリフォルニア州などいくつかの州やタイ国でも「医療用」として合法化されており、解禁早々で珍しさもあってか、かなりの人気を博しているそうな。年末25日に解禁したタイでは、クリスマスには間に合わなかったので、新年の贈答用として大量に売り出されているとのことです。小生は吸飲の趣味はないので、どうでもいいのですが、日本の財政再建のためには大麻合法化も一つの手段かと思います。

 上の写真は、東京・神楽坂の料亭で、三味線を聞かせる女亭主。年末の忘年会で行きました。