つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

栃木ビリをバカ正直に怒ってどうする

 毎年、世間の話題を呼ぶ都道府県魅力度ランキングに言及します。今年は7年連続最下位の茨城県がやっとビリから抜け出し、5段階アップで42位になったとのこと。千葉生まれの小生としても隣の県が毎回ビリでは面白くないので、ランクアップしたことをまずはお祝いしたいと存じます。で、茨城に代わって最下位になったのが同じ北関東の栃木県とのこと。それはそれで同じ関東人としては残念なのですが、福田県知事が「納得いかない」と言って、調査会社にクレームをつけたというのは驚きでした。

 調査会社は民間の「ブランド総合研究所」というところです。無作為に抽出した約3万2000人に「魅力を感じる都道府県」を聞く形式ですが、日光や那須高原の自然美を持ち、宇都宮ギョーザや佐野ラーメンなどでも有名な栃木県がまさか最下位になるとは、小生にも意外でした。でも、調査にいい加減さや不正がない限り、それは世間の正直な印象なのだから、県当局も知事も素直に受け入れるべきで、文句を言うところではない。栃木の魅力が全国に行き渡ってないのは、自県の魅力アピールの努力を怠ってきたことの証左でもあるのです。

 知事が正面に出てきて、バカ正直に怒りをぶつけるなんて愚の骨頂です。最下位になったことをむしろ逆手にとって、自虐的、自嘲的なネタで反撃してみたら、どうだったか。例えば、「日光は逆光になった、今市の魅力も今いちか」「日光、結構、魅力度ビリ」「男体山では駄目だ、女体山で売り出そう(注=実際に女峰山は存在、小生も登山経験あり)」「ナス高原で受けないので、トマト高原に改名」などと。その方がよほど面白いし、世間受けしたのではないかと思います。

 テレビのワイドショーによれば、ずっと最下位だった茨城県は、これまでバカな怒りは見せていなかったのですが、やはり不名誉に感じていたらしく、結構最下位脱出のための努力をしてきたようです。観光大使なのか、鈴木奈々さんという明るく、愛らしいタレントがテレビで盛んに県の魅力を宣伝していたし、ネット上では女性の劇画キャラクターを作り、Tiktokなどの媒体を使ってアピールしたそうな。努力は嘘をつかない、努力すればそれなりの見返りはあるものです。

 ただ、栃木、茨城の両県を冷静に比較して見た場合、山好きの小生からすれば、やはり自然美では筑波山袋田の滝しかない茨城より栃木の方がはるかに上だと思うし、食べ物も茨城については水戸の納豆しか思い浮かばないので、総合力で栃木が勝っているように感じます。ですから、今回の逆転現象は分からない。でも、いずれにしてもドン尻を争うようなレベルではないと思いますが、。

 ちなみに、北関東3県目の群馬は40位ですが、これもおかしな順位だと感じます。群馬には尾瀬谷川岳、白根、赤城、榛名、四阿山(小生は全部登頂)、天下の大名湯・草津や水上、伊香保温泉があります。自然美で言えば、長野県(今回調査で8位)に匹敵するほどで、申し分ない。で、北関東3県が平均して下位なのはどうしてかをちょっと考えてみたい。小生は魅力というより知名度のなさではないかと考えます。

 その原因の一つは、県名と県庁所在地名が違っていること。群馬の前橋、栃木の宇都宮、茨城の水戸。県庁所在地名は有名でも、県名はそれほどでもないから、調査を受けた対象者は県全体のイメージが湧かないことがあるのかも知れません。でも、これも努力で克服できること、ぜひ県の担当者にはもうひと踏ん張りしてほしいと思います。

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 上の写真は、明治神宮の第一の鳥居と社殿。先日、大学時代のクラスメートと代々木公園で野外宴会を開いた時、ついでに参拝してきました。