つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

銀座遊び議員に鉄槌加えるなら対立候補も

 小生は、自分も老人に近づいているので、「老害」という言葉が好きではありませんが、最近の森喜朗オリンピック組織委会長、二階俊博自民党幹事長の発言を見ていると「まさに老害」と思えてなりません。森氏は「女性が組織の理事にいると、会議の時間が長くなる」と女性を槍玉に挙げていましたが、小生の人生経験の中で話の長い男性もいたし、簡潔に話す女性もいました。話の長短をジェンダーに絡めることはないと思います。女性の特性はどうだこうだというのは、やはり今の時世、避けた方が良いように思います。

 また、今回の森氏発言で、オリンピックのボランティア希望者の辞退が相次いでいることについて、二階氏は「ボランティアを辞めたいというのなら、それでいい。また募集すれば」とまったく問題の本質に触れようとしないで、その後のことばかり。これはある種居直りの態度。事態を却って悪い方向に持って行ってしまう典型的な発言です。森氏も二階氏も80歳過ぎの老人だから、”若輩”である国民、有権者を見下げる姿勢が出てくるのでしょうが、それでは自民党全体にとってマイナスです。現役の老練政治家、総理までした政治家としてはあまりにも木を見て”森”を見なさ過ぎです。

 そんなこんなで菅義偉総理の支持率の下落傾向が止まりません。一番新しい日経新聞の調査で支持は43%、不支持は50%、その前の朝日新聞では支持33%。不支持45%となっており、その他の新聞も含めていずれも不支持が支持を上回っています。不支持の理由については「首相の指導力がない」というのが一番多いとか。まあ、コロナ対策で、ゴーツゥ何とかから一転非常事態宣言に転換したり、ワクチン入手でも先進各国よりかなり遅い感じがあったりして、後手後手に回っている印象は拭えません。

 よくよく情勢を見ると、菅氏が可哀そうと言えば可哀そう。コロナの対策遅れの“失政”はともかく、非常事態宣言中の自民衆院議員の銀座遊び、自身の長男と総務省役人とのつるみの話などは本人の問題ではないのです。が、これらも一括して悪い噂として流布され、支持率低下の原因となっています。今の衆院議員の任期は今年10月21日まで。総選挙は半年近くまで迫っており、内閣支持率が低下していると自民党議員の多くは浮足立ってしまいます。少なくとも、菅氏を「党の顔」として選挙をしたくないと思う議員が多くなっていることでしょう。

 銀座遊びの松本純議員については、小生も地元の桜木町在住ですので、さまざまな情報が入ってきます。多くの商店主、飲み屋のご主人方は「なぜ野毛で飲まないで、銀座に入り浸るのか」と怒っています。恐らく次の選挙では彼を担ごうとする人はかなり減るのではないか。地元が気にしているのは、次の選挙で無所属で出る松本議員に対し、自民党が別の党公認の候補を立てるかどうかという点。公認候補を立てなければ、松本議員の当選確率は高くなる。となると「離党なんて形だけ。当選すれば、また自民党に戻るんだろう」と多くが思い、自民党自体への評価を落としてしまう危険性があります。

 自民党の評価が落ちれば、松本議員の隣の選挙区にいる菅総理自身への投票行動にも大きな影響を与えるでしょう。現職総理が落選することは考えられませんが、松本議員の不始末の煽りを受けて、官房長官時代の前回得票数よりかなり減らし、対立の立憲民主党候補と接戦などということも考えられます。で、そうなったら、菅氏は全国の内閣支持率だけでなく、地元でも人気低下とマスメディアに書かれてしまい、もう政権は持たないかも知れません。

 松本議員らの軽率な行動によって、本来刑罰も加えられるべき新型コロナ対策特別措置法の法案の中身が変わってしまいました。それだけ彼らの行動は大きな影響を与えたということです。菅自民党政権がコロナ問題で確固たる姿勢を示すというのなら、法案に影響を与えた松本議員ら離党組の選挙区には、党公認候補者をしっかりと立て、不心得者は許さない、鉄槌を加えるという意思を明確に示すべきです。有権者は見ていないようで、そんなところはしっかり見ていると思います。

 上の写真は毎年5月3日に行われるの開港記念日パレードの風景。伊勢佐木町モールを行進する参加者たち。このパレードはコロナの影響で昨年は行われず、一昨年のもの。