つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

岸田首相は菅内閣を反面教師にしている

 時事通信が1月7-10日に実施した内閣支持率調査によると、岸田内閣の支持率は51・7%で、前月に比べ6・8ポイント増とのこと。いやー、驚きました。コロナのオミクロン株の感染が一段と広がりを見せているのに、支持率は逆に上昇に転じているとは、菅内閣との傾向とはえらい違いですね。菅氏は小生の選挙区の候補者であり、微力ながら支持し、投票しています。彼は総理就任当初7割以上の支持を集めていたのに、就任3カ月も過ぎると人気度は下降し始めてしまいました。この違いって何が原因だろう。

 前にも書きましたのが、菅内閣がキャリーアウトした政策って概して国民受けするものばかり。携帯電話料金の引き下げ、不妊治療の健康保険適用、省庁デジタル化での統一システム導入…どれをとっても時宜にかなっている。さらには愚かな朝日新聞はじめ一部の反対があったけど、東京オリンピックを立派にやり遂げ、国民の拍手喝采を受けました。どれも素晴らしい成果です。本来は支持率は上がるはずなんですが、逆になったのはどうしてなのか。

 内人に言わせると、顔つきの問題だとのこと。岸田は育ちの良さからか、のほほーんとした顔つきが誠実そうだし、なんか一生懸命にやっている感じも与えます。それに比べて、菅はこう言っては失礼ながら顔つきが暗いし、何か腹に一物持っている感じがしました。顔つきなど本来、政治の資質とは何の関係もないと思うのですが、国民はそう思わないんですね。政策など分からない人は、顔つきや挙動だけですべてを判断してしまう嫌いがあります。

 また、記者会見での説明不足は否めない。官房長官時代はそれで良かったのかも知れませんが、トップリーダーはやはり、この人に国のかじ取りを任せられるという安心感を国民に与える必要があります。巷間言われていましたが、アカウンタビリティー(説明責任)不足がかなりのマイナスになっていました。また、腹に一物ありとの印象を与えたのは、学術会議のメンバー選任で6人ほどを忌避したことか大きかったかと思います。

 これによって携帯料金や不妊治療で菅支持になった中間、左翼のかなりの人が背を向けてしまったのです。学術会議が左翼の牙城であることはよく知られたことですから、その是正は本来政権が固まった後にゆっくりやればいいこと。国民が鵜の目鷹の目で行く末を見守っている(一部は揚げ足取りを狙っている)ような内閣発足早々に打ち出すようなことではないと小生は思いました。先の見えない官僚側近が吹聴したものか。安倍政権のアベノマスク配布に匹敵するほどの愚かな判断ではなかったか。

 過去のことを詮索してもしょうがないのですが、岸田はかなり菅を反面教師としているように見受けられます。しっかり記者会見に応じ、それなりの説明をしています。菅はコロナ対策で一昨年から昨年初めにかけてちょっとあたふたしたところがありましたが、岸田はオミクロン株に対してすかさず水際作戦を発動するなど迅速な対応を取ってきました。少なくともわれわれにはそんな印象を与えています。結果として感染者は増えてしまったけど、国民は案外政府の責任とは感じていないものです。

 世論調査に戻ります。政党支持率自民党内閣支持率の上昇に反して0・8ポイント下がって25・6%。次いで維新の会が4・3%、立憲民主が4・0%、公明が3・0%、共産が1・6%。れいわ新選組が0・8%、国民民主が0・7%とか。参院選を半年後に控える今、立憲の支持率の低さには呆れてしまいます。党首が代わっても、維新を抜けないとは、所詮その程度の政党なんですね。国民民主が、消費税廃止などとおよそ現実離れしたスローガンを掲げるれいわ以下というのも解せないところです。

上の写真は、前回取り上げた国技館の砂かぶりで毎日観戦する謎の“ワンピース妖精”。下の方は、野毛のジャズバー。

Ana Moura / Fado "Preso entre o sono e o Sonho" - YouTube

El fado de Lisboa - YouTube

ポルトガルの民謡ファド。最初東京・四谷のバーで聴いて魅せられ、その後、リスボンの港町で本場のファドを堪能しました。