つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

同一民族より政治、社会制度の共通性が大事

 ロシアがウクライナへ軍事侵攻を始めて、昨日でちょうど3カ月となりました。ロシア軍はこの戦争で、1970年―80年代の対アフガニスタン戦争時を超える3万人近い将兵が死亡しているとのこと。ウクライナ側も市民を含めて相当数の死者を出しています。で、改めてこの戦争を眺めると、いったいロシアはこんな数の犠牲者を出してまで何を目的に攻め込んだのか。最終目標は何か、決着地点はどこか。プーチンはそれを明らかにしていませんし、われわれも良く分かりません。困ったものです。

 セバストポリという軍港があるクリミア半島はすでに実質的に占拠しているし、東部国境近くのドネツク、ルガンスク両州も侵攻前に半分は傀儡政権を打ち立ててロシアの実質的に支配下に入っているような状態でした。それで十分じゃないんですか。まさか、プーチンウクライナという国をすべて我がものにしようとしたのか、自らの独裁下に置こうとしたのか。そうだとしたらまさに第3帝国を構築しようとしたヒットラー並みの膨張主義者。領土への野心、軍事力で国境線を変えようとする考えは、とても現代に生きている人の発想とは思えません。

 正直、21世紀に入って、他国の領土を欲しがり、自国の中に組み入れようとする指導者が出てくるとは、戦後世代の小生からすると信じられないことでした。現代人は、価値観を共有していれば、もう国境線などあまり考える必要がないと思っていたし、多くの人がそう思っているでしょう。自由な貿易、人的交流ができれば、それでいい。それ以上、何を望むのです。だから、EUだってユーロというお金を共通にし、人の交流を自由にして国境線を意識させないような方向に向かっていました。

 現時点で他国に侵攻するというのは、価値観を共有していない国、自分の国の独善的な、独裁的な制度を押し付けようとする国家がなせる行動だと思います。台湾だって中国大陸が自由、民主主義、人権重視、人治でなく法の支配がある国だったら、喜んで一緒になると思いますよ。大陸は残念ながらそうじゃないから、台湾は統一に反対しているんでしょう。人種が同じだから、同一民族だから統一すべきと考えるのは、おかしな発想。同じ民族であることよりまず制度の共通性の方がよほど重要じゃないですか。

 という観点で見ると、韓国の前大統領文在寅という人も分からんリーダーでした。北朝鮮かりあげクンの妹君ヨジョンとかという小娘(失礼?)に「一国の大統領として愚かなこと極まりない」などとクソミソに馬鹿にされても、何の抗議もせず、ひたすら擦り寄って行きました。これってどういう発想なのだろう。自分は選挙で多数に選ばれた大統領、あいつは世襲で権力を握る家族の一員でしかないじゃないかという矜持は持てなかったのか。

 政治、社会制度より血の濃さの方が大事だと思っていたのでしょうか。そんなに独裁制度が好きなら、北朝鮮に行けばよい。もともと文氏の一家は北朝鮮地域のご出身のようですし、今はもう退職したのですから、北に行くチャンスかも知れません。韓国では大統領を辞めると必ず訴追され、刑務所に行くという”法則”があるみたいですから、捕まる前に北のキム王朝の庇護を受けた方が良さそうです。

 上の写真は、横浜みなとみらい地区の散歩の途中に出くわした花。