つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

十年一日のごとき梅雨入り、明け宣言は止めたら

 気象庁が発表した関東地方の今年の梅雨明けは6月27日。6月中の宣言とは沖縄地方とほぼ同じくらいにものすごい早かったですが、実際にこの日辺りから40度になんなんとするカンカン照りでしたから、世間は「はあ、そういうもんなんだ」と納得し、「これから9月まで長く、暑い夏が続くのか」とうんざりしたものでした。ただ、例年梅雨明けというのは、カンカン照りの中で蝉の鳴き声が聞こえるものですが、今年は7月中旬の現在に至っても「ミーン、ミーン」「ジージー」の声はさっぱり聞こえてきません。

 「本当に梅雨明けか」などと疑問視していると、先週辺りから再び全国的にぐずついた天気になりました。曇りのち豪雨みたいな天気が続いています。テレビでは、「戻り梅雨」などという言い方をしているけど、今列島各地で起きているゲリラ豪雨は、例年、梅雨の末期に見られるような現象です。本当は梅雨前線が一時的に北に行っていただけで、まだ本当の梅雨明けではなかったのではないか。蝉の方がはるかに正直で、まだ本格的な夏が来ていないと判断し、地中から出てこないのです。

 気象庁は6月下旬のカンカン照りにだまされて勇み足で宣言してしまったけど、最近の豪雨を見て、梅雨明けの早期宣言を後悔しているのではないでしょうか。恐らく、気象庁は後日、ひそかに記録上は「今年梅雨明けは7月〇日ないし8月〇日」とかに修正するに違いありません。となると、気象庁が毎年する「桜の開花宣言」とか「梅雨明け宣言」はどういう意味があるのか。まあ、季節を感じさせる”風物詩”と見れば、済むのかも知れませんが、それにしても地球温暖化が進む今、例年通りに行かないのは目に見えています。

 南極、アルプス、ヒマラヤの氷河が解けているように、温暖化の中で昨今の天候はかなり変わってきています。十年一日のごとくの紋切り型の風物詩的な宣言などは止めにして、テレビの天気予報も、もっと細部にわたったものにしてほしいと思います。たとえば、東京、横浜、千葉、埼玉などという大括りの予報でなく、市町村単位で。また政令都市の横浜市などはかなり広域なので、一括りの「横浜市の予報」では困る。海岸べりと港南、泉、戸塚、緑、都築区などの内陸部では明らかに天候は違うのですから、それぞれの地区の予報を出してほしい。さいたま市だって大宮と浦和地区では違うでしょう。千葉市なんて幕張から土気まで広域に渡るので差があるはずですから。

 コンピューターを使っての雨域予想ができるのですから、画面上でも具体的な地名を挙げて「この地区は何時ごろから雨が降り出して、何時ごろに止みそう」などという予報にしてもらうと有難い。それがあれば、散歩や買い物は雨を避ける行動が取れます。もちろん、それが100%当たるとは言えないでしょうが、たとえ不十分であっても、恨んだりはしません。現時点で最新技術を駆使した予報であると信じていますから。ただ、テレビの天気予報で雨域の移動状況を示すことがありますが、かなり正確のように感じられます。

 上の写真は、新選組が不逞浪士取り締まりのため討ち入った京都・三条小橋の旅館「池田屋」の跡地。今では、チェーン店「はなの舞」が同地に池田屋という店名で居酒屋を開いています。店内は新選組一色。