つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

竜巻が福島事故サイトを襲ったら…

 先日、つくば市で竜巻が発生して多くの住宅を破壊しました。小生らの感覚では、竜巻と言えばどうもアメリカの中西部というイメージが強く、日本は無縁と思っていましたが、最近は異常気象のせいか、そうでもないようです。確か、2006年に北海道のサロマ湖のある佐呂間町で大型竜巻が発生し、多数の死傷者(新聞報道では9名が死亡、負傷者23名)を出したのが鮮明な記憶として残っています。
 今回の竜巻は、われわれ関東人からすると、関東平野で起こったという意味合いが大きいでしょう。より身近に感じられましたし、ショッキングでした。内人の話によると、以前千葉県の茂原市で竜巻が起きた時に、横浜・石川町の小生のマンション近くにもその余波があったようで、ものすごい風と雨があったと言います。たまたま小生はその時海外かどこかに行っていて不在で、自ら経験していません。実際、自分の目で家の近くに上空に伸びた黒い筋を見て、それが家の方に近寄ってきたらぞっとしますね。
 実は、自らの経験で言えば、香港常駐時代、仲間と一緒に雲南省麗江市からチベット方面に入ったシャングリラ地区を訪問したのですが、このとき、ミニ竜巻に遭いました。遥か下に谷川の流れる狭い山道を走っていたら、道の前の方で風が渦巻いていたのです。瞬間「やばい」と思いながらも、何もできず車の中でじっと見守っていましたが、やがてその渦巻きは消えたのでほっとしました。
 それはともかく、気象協会の友人から聞いた話ですが、先日のあのクラスの竜巻がつくば市でなく、原発事故があった福島第一原発付近で発生したら、かなりやばかったのではということです。確かに、事故原発サイトはいまだ完全に覆われておらず、何もかも空に巻き上げる竜巻が原子炉サイトを襲ったら、再び放射能が拡散する恐れもあり、かなり怖い事態になっていたでしょう。
 茨城と福島は隣りの県同士なので、竜巻と事故原発サイトを関連づけ、その危険性を訴えるような文章がマスコミに出てもおかしくなかったのですが、実際は一行も出なかったと気象協会の友人は話していました。もう二度と福島第一原発の悲劇は味わいたくない。しかし、竜巻があそこを襲っていたら、またまたあの悪夢が再現されたのかも知れません。そう考えるとぞっとします。
 下の写真は、新潟県柏崎市の米山山中で見つけたカタクリの花。本来は紫色をしているのですが、この写真では紫が出ていません。悪しからず。