つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「散切り頭の新八独り旅」その2

第二章 旧友島田魁との昔語り(続き) 島田魁は文政十一年(一八二八年)生れだから、新八より十歳も年上で、この年すでに六十三歳になっている。 美濃の国(岐阜県)で大農家の庄屋の次男坊として生まれた。次男坊ゆえ家督は継げず、母方の親類の武家に養子…

菅総理は劇場型政治の時代には不釣り合い

驚くことに、菅義偉内閣の支持率が、昨年9月の発足時は7割以上であったのに、半年もたたないうちに急降下してしまいました。今年1月時点では、産経など一部の調査を除いて軒並み30%台になっています。具体的には朝日新聞で、支持33%に対し不支持45%、毎日…

永倉新八がテーマの時代小説(6)

「散切り頭の新八独り旅」その2 第二章 旧友島田魁との昔語り 西本願寺は京都市街地のほぼ中央に位置する。六条通から七条通まで伽藍を延ばす大寺院である。 浄土真宗本願寺派の総本山で、もともとは鎌倉時代中期、親鸞がこの地に廟堂を創建したのが起源と…

自由民主の盟主なら最初に理想の旗は必要

1月20日のバイデン米大統領の就任式を夜通し見ようとしましたが、老齢ゆえに眠くなり、いかんともせず就寝。翌日、ユーチューブでフルバージョンの就任式模様を見ました。バイデンの演説を聞いてて、ああ、もうこれからあの異常な人の顔を見ることはないんだ…

永倉新八がテーマの時代小説(5)

「散切り頭の新八独り旅」その1 底冷えのする京都の霜月十八日、丑の刻。七人は、途上知り合いの駕籠屋を叩き起こして遺骸を載せるための駕籠を用意させ、油小路に急いだ。月明りが道を照らしていたのがせめてもの慰めだった。 御陵衛士の七人は七条通と油小…

部屋ごと休場者、番付据え置きでいいのか

米国東部時間の今日20日昼で、トランプ政権は終焉します。別段バンデンに期待しているわけでなく、「any one but Trump」で、彼以外ならだれでも良いといった感じ。歴史に悪名を残すほどの品性下劣な政治家が去って本当に良かったと世界のほとんどの人が思っ…

永倉新八がテーマの時代小説(4)

「散切り頭の新八独り旅」その1 池田屋で一蓮托生の闘いをし、強い仲間意識が残っているせいか、近藤は、藤堂平助が御陵衛士に加わり分派行動を取ったとはいえ、ずっと身内のように考えていた。 <高台寺党がわが身を亡き者にしようと画策しているのなら、是…

飲み屋入店、一律禁止よりポジティブリストを

ちょっと旧聞に属しますが、いただいた年賀状には、新型コロナウイルスの感染恐さに巣ごもり状態が続いている、さらにはその生活が無味乾燥であると嘆くものが目立ちました。特に、高齢者は感染リスクが高く、なかなか外に出歩けません。お上の方も「今は外…

永倉新八がテーマの時代小説(3)

「散切り頭の新八独り旅」その1 長州藩士、不逞の浪士が集っていた京・三条小橋の旅籠池田屋に新選組が御用改めを掛けたのは元治元年〈一八六四年〉六月五日夜だ。その消息は、新選組の探索方が河原町四条上ルの古物商枡屋が怪しいとにらみ、その主人枡屋喜…

菅総理とトランプ大統領の発言の差

7日、首都圏に新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が出された際、菅首相が記者会見しました。政府が国民に対し重要なメッセージを発する時、総理自らが前面に出て呼びかける必要性は前にこのブログで強調しましたが、今回、まあまあそれが実践されたので…

永倉新八がテーマの時代小説(2)

「散切り頭の新八独り旅」その1 日暮高則 不動堂村の屯所跡から西本願寺までは、醒ヶ井通りをそのまま北に上がって七条に至ればよい。だが、新八はまっすぐに寺院に向かわず、北側一本目にある東西の木津屋通りを右に折れて油小路に向かった。 木津屋通りと…

内紛好きの韓国、触らぬ神にたたりなし

テリー伊藤という高齢コメンテーターがその昔、「お笑い北朝鮮」という本を書いてベストセラーになったけど、今の韓国を見ていると、まさに「お笑い韓国」の様相です。北を笑えないどころか、同じように他国には理解不能な噴飯ものの国内政局になっているの…

永倉新八がテーマの時代小説序章

「散切り頭の新八独り旅」その1 日暮高則 第一章 四半世紀ぶりの京の街 早朝、汽車が鉄道のホームに滑り込んだ時、窓から見える空はどんよりと曇っていた。 明治二十四年〈一八九一年〉春、新暦の三月末の京都駅(停車場)。まだ肌寒さが残る。 <道場の仲…

時代小説を世に出すのが当面の夢

毎年新年1日の零時を過ぎると、自宅近くの成田山横浜別院や伊勢山皇大神宮に初詣でに行くことしています。昨年、伊勢山の方は長蛇の列だったので入場をすぐにあきらめ、成田山別院だけのお参りにしました。横浜一の霊場伊勢山皇大神宮と違って、例年この成田…