つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

野党の野合は良い結果生まない

 昨日行われた衆院議員の2つの補欠選挙は、京都では民進党候補が勝ち、北海道では自民党候補が勝ちました。大方が予想したようなまあまあ無難な結果ではなかったでしょうか。小生は、野党が共闘(自民党的には野合)した北海道5区の票の伸び方に注目していましたが、安心したことに、野合チームはそれほど伸びませんでした。
 京都3区の民進党候補は、不倫問題で辞職した宮崎謙介氏と前回選挙で接戦を演じた人で、選挙区でも落ちても比例区で復活当選していました。今回も比例区議員を辞職しての満を持しての挑戦で、他の新人候補より一歩抜きん出た存在。自民党が独自候補の出馬を見送ったこともあり、当選は確実視されていました。
 注目されるべきは、やはり北海道5区の選挙。野党側は民進、生活、社民、共産の野合集団が一緒に担ぎ上げた女性候補であり、自民党との一騎打ちになったからです。もし、この選挙で自民党候補が負けるようなことがあったら、「野党共闘」は一気に弾みがついて、今夏の参院選でも各地でこうした候補が出てくる可能性があります。その芽をつぶすためにも、自民党は負けられなかったのです。
 結果は、自民候補の4万5000票余に対し、野党側女性候補3万4000票余。この数字をどう見るか。小生は自民党側の大勝利だと思うし、安心しました。しょせん反自民ということで野合しても、それだけでは勝てないということです。従来の民主党支持、共産党支持者を合計すれば当然自民候補を勝って然るべきなのですが、そうならないのは野党支持有権者に一定の歯止めがかかったからでしょう。
 その証拠に、投票率がぐんと下がりました。民進党支持者のかなりの部分が共産党との野合に否定的であり、共産党支持者も共闘候補への運動に熱が入らなかったのでしょう。そういう人たちが投票をためらいました。1プラス1は2以上にならないし、かえって作用反作用が働いて1以下になってしまうことがあるのです。
 今回の結果はそういうことを証明していますが、民進党幹部は選挙後、「野党共闘に一定の成果があった」などと話しています。現執行部がこの方針を取った以上、表面的にはそう言わざるをえなかったのかも知れませんが、本心だとしたら、驚くべき反応、無感覚ぶりです。ただ、多くの選挙関係者は内心、野党共闘は容易ならずと思っていることでしょう。
 これで参院選での野党共闘熱は冷めていくでしょうが、それは結構なこと。しょせん野党の方向性はバラバラなのに無内容にその野合神輿の上に乗る、日本周辺に脅威が増しているときに国家の安全保障に何の配慮もしない、そんな人を当選させてはなりません。

 上の写真は、葉桜になりかけた4月中ごろの千鳥ヶ淵全景。