つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本の対外発信のあり方でミニシンポ

中国は共産党一党独裁の国であるだけに、党中央に宣伝部という部署があって、対外的な宣伝はここが一元的に支配しています。たとえ国務院(内閣)の一部門でもあっても、党の決定に違反して独自に情報を発信することはありません。
そういう国を相手にしているのですから、日本の対外パブリシティーというのも生半可ではできないでしょう。外務省のみなさんもそれなりに努力していることは認めますが、残念ながら、対外的発信はわれわれ庶民が期待しているほどうまくいっていないように思えます。
たとえば、日本の血税を資本に行われる対中借款ODAは、中国でどれだけ宣伝され、中国人のどれだけの人が理解し、感謝しているのか、はなはだ不明です。われわれの血税をささげているのにもかかわらず、感謝されないどころか、反日教育によって相変わらず、日本人は憎悪の対象にすらなっているのです。これではたまりません。われわれも、中国と同等のパブリシティーが必要と思います。
そこで、PHP研究所がこのほど、「日中関係と日本のパブリック・ディプロマシー」をテーマにミニシンポジウムを開いてくれました。出席者は在日の中国マスコミ特派員、在日華僑系向けの華字紙代表者が中心で、彼らから意見を聞こうというものでした。
正直言って、外務省の方からは、彼らの方法や論理を聞けましたが、時間が切迫していたせか、参加者との実りある討論はできないまま終わりました。ぜひ、もっと時間を十分とって話しを深めたいと感じたのは、小生一人ではないはずです。
でも、中国マスコミは党中央の「喉と舌」であることに変わりがありませんし、華僑系向けの華字紙も駐日中国大使館の監視を受けている限り、日本側の対中パブリシティー改善にそれほど期待できるものではありません。小生は毎週、華僑系向けの華字紙を5、6紙読んでいますが、、。
下の写真は、当日のシンポジウムの風景。壇上にいらっしゃるのは外務省幹部の方々です。