つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

中国人と愛は語れるか

higurashi-takanori2007-11-29

私の飲み友達である河添恵子さんが新書を出しました。その題名はなんと「中国人とは愛を語れない!」というものです。題名から、かつて中国人と恋愛し、裏切られた経験を書いた本かなと最初は思いました。が、そうではなく、彼女の留学時代や仕事を通じて中国や中国人と接し得た結論的な中国認識論でした。表紙には「いいかげんにしろ中国!」などというかなりエキセントリックな副題もありました。
中国が環境破壊の元凶であり、偽ブランド、有毒食品、危険製品のオンパレードであることは最近、世界的に話題になっています。あの13億人の国が京都議定書など無関係にCO2を排出し、あやしい食品や製品の輸出で外国人が死んだりすれば、われわれも関心を持たざるをえませんね。
彼女が指摘するには、こうした行為に及ぶ原因は中国人という民族特有の不道徳心にあると言うのです。非常に自己中心的で、本質的に公をぜんぜん考えない民であるからだとしています。小生も中国大陸に8年近く住んでいた人間であり、中国の不合理性は十分承知しています。彼女の本を読めば読むほど、当たっているフシがあるなとも思いました。
ただ、彼女が言うように、これを民族性のなせるわざと見ていいものでしょうか。小生は、やはり民族性でなく、共産主義の悪性、官僚主義が元凶とみています。60年近い独裁体制が民の心をすさませ、道徳心を破壊してしまったのです。反右派闘争、文革時代に、子供は親をつるし上げ、官憲に売ることを強いられました。そういうこともある時代にまともな道徳など生まれないでしょう。
小生は、中国人には失望していません。憎むべきは「共産主義」と独裁体制です。