つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

高納税の喫煙者には当然の権利

 新年度の税制改正大綱が決まり、この中にたばこ税の引き上げが盛り込まれたことから、新年度以降、たばこの値上げがありそうです。今、いちばん標準的な紙巻きたばこは20本で300円ですが、これに対し最低1本あたり5円程度の税アップがあり、一箱400円程度になるとのことです。いや、厚生労働省ではもっと税率を高くし、一箱500円になるとの見通しもあります。愛煙家にしてはかなりの負担になるでしょうね。
 たとえば、400円であった場合、一日一箱半吸っている人は、毎日600円の支出となります。10日で6000円、100日で6万円、千日で60万円。千日といえば、2年と3分の2ほどの期間ですから、もしたばこを止めれば、単純計算でこれで60万円、5年半ほどで120万円たまるという勘定です。毎日毎回は400円程度の出費で少ない感じですが、ちりも積もれば結構な額になりますね。
 一部の嫌煙権運動家は、欧米のたばこは1000円以上のところが多いのだから、日本も世界標準にしろと主張しています。しかし、この大幅値上げ論は落とし穴があって、前にもこの日記で触れましたが、そうなると必ず闇のたばこがはびこります。隣りの中国辺りから大量に入ってくるのは目に見えています。ですから、大幅アップは得策ではありません。いや、1000円であれば現行から一気に700円の値上げとなり、意地でも禁煙に向かう人が多分出てくるでしょう。
 政府としては、活かさず殺さずではないけど、新規喫煙者は減少しても、現喫煙者には禁煙に踏み切らせず、といったところが狙いでしょう。なにしろ年間3兆円近いという税額はばかになりません。喫煙者をして禁煙に踏み切らせない程度の値上げということなれば、50−100円アップがいいかも。これだと、ニコチン中毒にかかっている人は、まず止めないでしょう。
 私たち嫌煙家にしてみれば、愛煙家に多めの税金を負担してもらうのは歓迎すべきことです。そばで副流煙を浴びるのはいやですが、これでわれわれの税額が少し安く抑えられると思えば、まあまあ我慢はできます。分煙になれば、まったく問題ありません。どうか、末長くたばこを吸って、財政収入に貢献してもらいたいと思います。
 皮肉な言い方になってしまいましたが、決して皮肉ではありません。喫煙は法的に認めらている嗜好なのですから、きちんとその嗜好を満喫できるような施設と時間を与える状況があってもいいと思うのです。
 下の写真は、弘前ねぷたの出し物。弘前は青森と違って高さがあるものが多いそうです。