つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

やはり冗漫だった五輪開幕式

 昨日、土曜日の昼間ということもあって、バンクーバー冬季オリンピックの開幕式を最初から最後まで見てしまいました。「見てしまいました」という言い方はちょっと乱暴で、無理やりという感じを与えてしまいますが、確かに、3時間以上に及ぶこのイベントは少し退屈で、北野たけし監督じゃないけど途中で眠気を誘ってしまうほど、冗漫な感じがありました。
 イベントの最初、氷に覆われた世界に先住民らしき人たちが肌を寄せ合って生きるシーンはいきなり感動的でしたが、その後、次から次と垂れ幕らしきものが上から下りてきて、さらにはワイヤーアクションの「マトリックス」や中国の武術映画でもあるまいに、ロープでつるした人間が空中に舞う姿の連続で工夫なし。なかなかすがしい顔立ちの少年が宙を舞い、降り立つところが次々に草原に変わるまでは良かったのですが、このあとロープに吊り下げられた人がスキーやスノボーをやる格好のシーンは同じ光景が延々と続いて見どころもなく、すぐに飽きてしまいました。
 歌も最初の男女のペアは良かったが、このあとところどころで男性の独唱が入り、新味が感じられない。せめて、「タイタニック」で歌唱力が世界的になったカナダ出身の女性歌手、セリーヌ・ディオンくらいは出してほしかった。イタリア・トリノでは世界的なテノール歌手、ルチアーノ・パバロッテイーを出したのですから。いくらカナダ国内で有名な歌手でも、世界的に知名度がないと感動を呼びません。
 まあ、2年前の北京オリンピックの開幕式も、チャン・イーモウ監督が入れ込んで、中国5千年の歴史と文化の素晴らしさを芸術的に表現しようとしました。驚くような趣向があり、ある程度、その試みは成功しましたが、やはり長すぎて飽きてしまいました。せめて全イベントは2時間程度に収めてほしいですね。ある意味、開幕式は、国別入場が最高の見せ場であり、むしろメーン観覧席前で国別に何か趣向を凝らしたパフォーマンスをしたらもっとおもしろいと思うのですが、そう思うのは小生一人でしょうか。
 下の写真は、青森のりんご農園。小生の隣に写っているのは、りんごの買い付けに来た中国の企業家。