つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

土佐の海も引退ですか

 先日のスポーツニュースで、大相撲の十両力士、土佐の海関の引退発表がされました。好きな力士の一人だったし、また一人古い関取が姿を消すことで、一段とさみしさを感じます。とうとう平成の一ケタ代、特に5年以前に活躍した力士は魁皇を残すのみとなってしまいました。
 土佐の海と言えば、かつて関脇に定着し、武双山(元大関)と並んで大関にもなる器ともてはやされました。その相撲パターンは、押し一徹の感じ。そのために、よく前にはたかれて負けるケースがあったのですが、それにもめげず、ひたすら押して押しまくる。真面目な性格を感じさせるような取り口でした。
 ところが、引退発表の時に、若いころの映像も出ましたが、曙に勝った一番は四つになり相手の押しをうまく利用して最後は土俵際で下手投げで仕留める技能相撲でした。押しだけでなく、四つ相撲も取れる人だったんだと妙に感心してしまいました。11月に行われた九州場所では十両中堅で4勝11敗でしたから、幕下に下がることは必至で、引退も仕方がなかったと思います。
 小生はこの土佐の海関を一度だけ身近で見たことがあります。確か、品川から東京湾に出る屋形船の発着点になっている船宿の飲み屋で、若いきれいな女性を連れて飲んでいました。小生らのグループの一人の女性がぜひ一緒に写真を撮りたいというものですから、小生が直接交渉して了解してもらい、一緒に撮ってもらいました。女性と話が弾んでいるようでしたが、小生の申し出にいやな顔一つ見せず応じてきました。
 その時、やはりこの人は真面目な人なんだと思いましたが、よくよく考えてみれば、真面目で精進しない人が37、8歳まで十両以上で相撲は取れなかったでしょう。その点では、魁皇は休場の場所以外ではずっと大関で勝ち越しているわけですから、立派というしかありません。魁皇が引退となると、土佐の海以上に寂しさを感じるでしょうね。
 下の写真は、先週土、日曜日の湯河原温泉一泊旅行の帰り、小田原城に寄った時のもの。まだ、紅葉がきれいでした。