つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

人徳のない親分についていく悲劇

 衆院に上程された内閣不信任案の否決は、小生が予想した通りでした。直前までこの案が通るようにマスコミは報じていましたが、最後の最後で、賛成に回るとしていた人が降りると小生は見ていました。これはいわゆる主流と小沢グループの脅し合いで相手の譲歩を引き出そうとするチキンレースですが、そうなれば最終的にどちらが有利になるかは取材している方々より、岡目八目的立場にいる方がよく分かるのです。
 つまり、首相は解散権を持っています。不信任案が通れば、当然解散になるわけで、そうすれば、民主党の多くの一年生議員は二度と国会に戻れないでしょうし、複数回数当選の議員でも危ない選挙を戦うことになるのです。なにもしなければ、あと2年と少し身分が保障されるのに、わざわざ自分の首を切るために積極的に動く人はいないでしょう。
 解散になったら、選挙では自民党が優位に立ち、次の政権は自民党が担うことになります。民主党議員はたとえ当選したとしても今度は野党暮らしですから、今のような状況は望めません。一日でも権力の座にいた者は権力のうまみを知っており、それを簡単に手放したくはない。であれば、解散は当然避けたいところ。そういうことを総合的に考えれば、最終的に”現状維持”バネが働くだろうと小生は見ていました。
 鳩山の坊っちゃんが代議士会の直前、菅首相に辞任を確約させたからということですが、それは世間への言い訳に過ぎません。脅し合いのチキンレースは最後に怖がった方が負けですが、怖がって爆走する車を止めようとしたのは結局、小沢、鳩山グループだったのです。小沢氏は悪あがきの挙げ句、再び権力闘争に敗れたということです。
 小沢氏は棄権という選択をしましたが、昨日までの仲間を煽った勢いからすれば、やはりずるい行動ですね。独り突っ込んでいったやくざ顔の松木謙公とやらは、二階に上がって御主人様にはしごを外された格好です。小沢氏は過去に何人も側近を裏切り、側近は呆れ、そして絶縁してきました。そういう過去があることを松木はじめ今の側近諸兄は知っているのでしょうか。人徳のない親分についていくのは悲劇の結末しかありません。
 山東省・済南市内の千佛山山頂付近にある洞窟内の仏像。金ぴかに塗っているのはいただけません。