つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

橋下氏よ、国政参加なら政見示せ

 ままた橋下徹大阪市長の話で恐縮です。彼はこのほど、自らが率いる「維新の会」が次回総選挙に候補者を立て、国政に関与する方向を明らかにしました。彼は、市長選当選後の会見で、「現在の政党が大阪都構想に無関心でいれば、、」などと話し、国政参加には一定の条件をつける考えを示していました。でも、小生はあのとき、条件などをつけているけど、すでに腹は決まっていて、必ず国政には出てくるだろうなと思っていました。ですから、今回の発言は案の定でした。あそこまで人気が出れば、本人も色気を持つし、周囲もほおっておかないということでしょう。
 国政に出るのは大いに結構で、小生も応援したいと思います。ですが、国政に出るのであれば、国政レベルの政見、政党の目指す方向、綱領が必要です。小生は、維新の会が大阪都を実現し、道州制を目指すという方向以外に彼らの政見を知りません。憲法をどうするか、安全保障をどうするか、福祉と税の関係をどうするか。教育はどうするのか。その前に、ビッグガバメントかスモールガバメントか、どちらを志向するのか。課題は数多くあります。
 まあ、教育については、だいたい想像がつきます。橋本氏は知事時代、国旗・国歌に敬意を示さない教職員には厳しく対処する姿勢を示し、実際、そういう条例を作りました。これは大いに評価したいと思います。ただ、教育目標について、自治体ごとに教育条例を作って自由に作り上げるという点にはちょっと首を傾げたくなります。やはり国家単位の教育目標が必要です。少なくとも道州くらいの単位ならまだ許せますが、都道府県、政令指定都市ごとにバラバラになるのはいかがなものでしょうか。
 安全保障は国家にとって絶対的に重要なテーマです。橋下氏が無内容政党と同様に非武装中立などと主張することはないと思いますが、いまだ彼の口から安全保障についての考え方を聞いたことがありません。あるいは今年中に総選挙があるかも知れないのですから、なるべく早く国政参加の政見(マニフェストなどとは言いません)を出して欲しいです。
 それから、いったん国政参加を決めたのなら、関西地区だけの立候補では済まないでしょう。ぜひ、方向性を同じくする同志を各地から募って、全国的に立候補することを考えてください。そして、もしスモールガバメントで方向性が同じならば、みんなの党との連携も視野に入れる必要があるでしょう。排除の論理ばかりだと、国会で多数は取れませんから。
 京都・東福寺の回廊。テレビドラマ「鬼平犯科帳」で、四季を映し出すタイトル画面にも登場する有名な場所。桜と紅葉の季節はすごい人が押し寄せるようですが、この日は正月早々で閑散としていました。