つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

大学1年間の休学制度はグー

 日本で発行されているフリーの中国語新聞を読んでいて、初めて知ったのですが、東京大学が来年度入学者から「FLY Program」という制度を創設するそうです。これは、学生に在学中1年間の休学期間を与え、この期間に外国に留学するのもよし、ボランティア活動、社会活動に参加するのもよし、企業でインターンシップに加わるのもよしという形にするとのこと。さすが最高学府、素晴らしい制度です。
 小生は、今の学生を見るにつけ、何か学業の目的意識に欠け、将来設計ができないまま学生生活を送っているような気がします。本来は高校である程度の将来設計をし、その方向のもとに大学選びをするものですが、昨今の多くの学生、特に文科系の学生は、将来目標が設定できないまま、その考慮期間を延長するために大学に来ているような感じがします。つまり、モラトリアム状態の継続っていうやつですね。
 でも、それでは本人も親御さんも困るでしょう。人生80年なのだから、早く決めなくてもという考え方もありますが、でも将来に向けての職業訓練スキルアップも、あるには知的専業にふさわしい勉強も、歳が若ければ若いだけ身に着きやすいと思います。ですから、少なくとも大学生くらいで将来設計をし、その準備を進めなければなりません。
 学生時代の1年間の休学期間は、もしモラトリアム状態で入ってきた学生にとっては、いい意味での”発見、確認の機会”になると思います。海外に行けば、視野は広がるし、社会活動をすれば、他者への貢献の素晴らしさを確認できるはずです。これで、自らの将来目標とその仕事を見極め、社会に入ったとしたら、恐らく心構えが違ってくるはずです。
 また、社会に少しでも触れることになれば、学問の意味や必要性が再認識されでしょうから、大学に戻った時に、新たな視点で学びへの渇望が生まれることも考えられます。人生の目標と将来設計が決められる期間となるなら、大学生活が4年から5年になっても、無駄な延長ということにはならないでしょう。
 小生は、もし可能ならば、1か月でも半年でも、全員、社会貢献活動に就かせるようなシステムを作ったらいいのではないかと思っています。
 下の写真は、バンコクの日本人ストリート、タニヤ通りでの一枚。日本料理店の前になぜかゴリラがありました。