つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

体罰でなく、あの教師がサディストなだけ

 大阪市立桜宮高校のバスケット部で、顧問の教諭が部員に体罰をし、その後にその部員が自殺するという”事件”があり、この教師はマスコミから集中砲火を浴びています。さらに、同校バスケット部に限らず、一般的に体罰への風当たりが強くなり、「あの高校でもやっている」とか「あのクラブでも」などと、魔女狩りのごとく体罰捜しが始まりました。もう当分、どんなスポーツクラブでも監督やコーチが選手を殴ったりできないでしょうね。これで本当にいいんですかね。
 桜宮高校の教諭は、30回も40回も続けて殴って、当該生徒は顔の形が変わってしまったということですから、これはもう体罰の域を超えています。いわゆる「愛のムチ」という段階ではないでしょう。体罰ではなく、暴行傷害です。たぶん、この教師は感情的になって怒りをぶつけるタイプか、それとももともとそういう素質を持つ、つまりサディスティックは性向の持ち主だったのかも知れません。もし、そうだとしたら、そういう教師を放置した学校側に大いに問題があります。
 今回の問題で、マスコミは一律に体罰すべてがいけないなどとヒステリックに一大キャンペーンを展開しています。まあ、別のケースで親が子供に暴力をふるった場合も、一律に虐待とか言って、これも一斉反発します(死に追いやるのは虐待でなく、殺人)。でも、批判するのは簡単ですが、単に体罰禁止、暴力反対のオンパレードだけで終わっていいのでしょうか。それで子供の教育、あるいは部活ではクラブの秩序維持、部員の意識向上が図れるのでしょうか。
 小生は、過度でなければ、ある程度力の行使は必要ではないかと思っています。口頭の注意だけでは生徒を御しえない、あるいはクラブ活動の場合、本当に体に覚えこませるためにも、ある程度の体罰はあってもいいのではないかと考えます。体罰批判真っ盛りのときにこんなことを主張すると大反発を食らいそうです。以前に体罰必要論を書いたら、ものすごい反論がありましたから。でも、小生は今でもそう思います。
 元PL学園で巨人の投手だった桑田真澄氏は、大そうにもNHKに出てきて体罰批判を展開していました。では、君の在籍中のPL学園では体罰がまったくなかったのかと聞きたいですね。当然、ある程度の体罰はあったと思いますよ。あったからこそ、桑田氏も、清原氏も個人技量が向上し、2年連続優勝という強いチームが出来上がったのではないですか。
 今回の事態について、全国津々浦々の部活の監督、指導教諭は本当に困ったことだと思ったことでしょう。少なくとも、スポーツ系クラブであれば、これまでに少なからず体罰はあったと推察できますが、これからは監視の目が厳しくなります。父母の方も「少しぐらい殴られても、強くなれば」と思っていたのが、今後は「子供が自殺されてはたまらない」とばかり、手のひらを返して体罰反対を言ってくるでしょう。受難の時期が当分続く部活監督、コーチにはご同情申し上げます。
 バンコクの目抜き通りで見かけたホンダの宣伝用風船人形。