つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

今の株価下落は調整局面

 きょう月曜日も東京証券市場は続落しました。正午現在で、500円安とのことです。小生はもう株取引は止めているので、それほど注目しているわけではないのですが、アベノミクス景気との関連で、これまで上がり続けてきた株価はどうなってしまうのだろうという点で関心を持っています。だれかが言うように「しょせんアベノミクスはバブル」なのでしょうか。
 東証の株価は先週央には1万6000円をうかがう気配を見せていました。それが木曜日に1100円以上の急落、さらに今週明けの月曜日にも500円落ちました。後場は1万4000円台の下の方で推移しています。これに対し、日曜日朝の各党討論会で、野党民主党桜井充政調会長は「アベノミクスで実態経済がよくなったわけではない。株価上昇はしょせんバブルであったのだ」と断じました。他の野党も、維新の会の片山虎之助議員を含めて異口同音で、そのような見解を示していました。
 まあ、参院選を前に景気の回復をうたい自民党有利に展開したい安倍首相の戦略をたたきつぶすためにも、野党は今、株価が下落し、好景気感がなくなることがいちばん”嬉しい”現象でしょう。これに対し、自民党高市早苗政調会長は「株価下落は単なる調整局面である」ことを強調していました。小生は、どちらに与するかと言えば、高市女史の言うように調整局面ではないかと思います。
 今、東証には6割の資金が外資からだと言われています。この外資とはすなわちモルガン・スタンレーゴールドマン・サックスJPモルガンなどの大型証券・投資ファンド企業、さらにはジョージ・ソロスらの年金ファンド国際投資グループだと思いますが、株価が上昇局面にあって一定の値がついた時点で、利食い売りすることが十分考えられます。
 さらに、彼らは、ただじわじわと値上がり局面だけでは儲けられません。短期間で利益を得るためには、市場をいじって株価を下げ、空売りで儲ける手法を取ることもあります。小生は、1990年代に香港にいたとき、アジア金融危機が出現しましたが、そこではっきりとソロスら国際投資家の儲けの手口を見させてもらいました。外資とは、証券を買って企業を支えるのではなく、証券市場を動かし、利を得ることが最大目標なのです。
 そういう視点で見れば、今回の下落も外資主導によるバブルの小崩壊現象とも言えるでしょう。でも、今後1年のトレンドで言えば、外資は再び戻ってくるし、それに提灯をつける国内投資家がいて、日本の株価はそれほど落ち込むことはないと思います。民主党政権時代のような1万円以下に下がるということはほとんど考えられないことです。
 1万6000円が突き抜けにくい上限ラインだとしたら、短期的には1万3000円―5000円くらいで上下動を繰り返していくのかも知れません。ですが、その後に新しい産業創出の可能性が喧伝され、安倍内閣の成長戦略の芽が出たとしたら、年内にも2万円に向かって上昇を続けていくだろうというのが小生の見立てです。まあ、小生は株の取引を止めた人だし、経済分析の専門家でもないので、これはあくまで素人予想ですが、、。
 下の写真は、千葉県佐原市の市内を流れる運河と、それと並行してある古民家。