つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「みどりの風」の存在意義

 参院選の投票は21日ですから、選挙運動できるのもあす土曜日一日だけ。小生は新聞の事前調査を見るまでもなく、たぶん自民党の圧勝で終わるのだろうと見ていますが、そんな中、きょう自宅の郵便受けに「みどりの風」候補者への投票依頼が入っていました。高校時代のクラスメートからです。先般、このブログで「みどりの党」と書いてしまったのですが、本当は「みどりの風」だったのですね、申し訳ない。
 そこで、この党の選挙公約を改めて見てみると、「原発反対」「消費税凍結」「TPP反対」「平和のための自衛隊に」などとなっていました。第一感は、これって既成左翼政党、特に社民党の公約とほとんど一緒じゃない、どうして別の党に分かれる必要があるのかという素朴な疑問でした。分散すれば力は弱まり、団結すれば大きくなるということが分からないのでしょうか。
 第二感としては、いいなー野党というのは無責任で―というものでした。理想主義を掲げ、現実離れしたことが言える野党というのは、ある意味、幸せな存在と言えるでしょう。確か、社民党民主党政権時代に権力側についたのですが、その”理想主義”的な公約との齟齬から政権離脱してしまいました。彼らはその後、野党の方が勝手なことが言えてやはり気楽だと思ったことでしょう。
 鳩山元首相も、野党党首であったら「(普天間基地の移設先は)最低でも県外」と言ってよかったのかも知れません。でも、政権を取り、しかも首相にもなってのこの発言ですから、無責任の極みと言われても仕方がないです。政権を取る政党は少なくとも公約に責任を持たなくてはなりません。
 そんなことを考えながら改めて「みどりの風」の公約を見て思うのは、消費税に反対して財源はどうするの、TPPに反対してこの先ずっとグローバリゼーションのトレンドに背を向けるの、「平和のため自衛隊」って何ですか、今の自衛隊は平和を求めていないとでも言うのですか−という疑問。疑問というより、ケチを付けたくなります。
 こんな無内容、無責任な公約では、およそ世間を知ったまともな大人を説得できるものではないと小生は思います。たぶん、失礼ながら、この政党は社民党と同様にボロ負けするでしょうし、党首の当選も覚束ないでしょう。
 そもそも党名の「みどりの…」というのが気に入りません。小生、実は個人的には緑という色彩が好きなのですが、、。木は夏に豊かな緑の葉を湛えますが、やがて紅葉で色づき、冬には落葉します。いつも緑(理想)の状態ではないのです。木枯らしになったときに、どういう対応を取るべきかということを考えるのが政治家の役割であり、緑だけを想定して議論しても始まらないのです。禅問答のようで、どうもすみません。
 下の写真は、上海市の繁華街・静安寺近くの路上にいた自転車販売での鈴虫売り。鈴虫と一緒に、小うさぎのような哺乳類も売っていました。