つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「ヤーチャイカ」の登場は感動もの

 今日未明に、酒を飲みながらソチ冬季オリンピックの開幕式を見ていました。さすがに年寄りには徹夜はこたえるので、バッハ会長のあいさつのところ、つまり3時半ごろには寝てしまい、その続きは今日午前中にやった再放送で見ました。それはともかくとして、全体の趣向がなかなか凝っていましたね。北京五輪のときもそう感じましたが、何か国の威信をかけて作っているという感じです。
 ロシアの歴史を振り返る最初のイベントは、なかなか見応えがありました。少女が回想していくというスタイルで、会場では帝政ロシアからソ連時代、さらには現代までデフォルメした形で時代の変遷を見せていました。やはり、バレエの国ですから、トルストイの「戦争と平和」のストーリーをたどりながら、男女の著名なバレリーナが踊った場面は最高でした。
 少女が赤い風船を持って空中に飛び出す演出も良かったですが、小生としては、オリンピック旗入場の旗持ちの一人として、女性初の宇宙飛行士テレシコワさんが登場したのは感動ものでした。ガガーリンとテレシコワというのは、われわれの子供のころに世界的に有名になったソ連の英雄であり、その名はだれでも知っていましたし、特にテレシコワさんは「ヤー・チャイカ(私はかもめ)」の言葉で一世を風靡した人ですから。
 ガガーリンさんは死去したようですが、テレシコワさんに関してはそんな話を聞かなかったので、どうしているのかなと思っていましたが、改めて元気そうな姿を見せてくれてうれしかったです。懐かしかったです。1937年生まれで今年喜寿らしいですが、意外に歳を感じさせないなというのが第一印象。でも、ロシア女性の宿命なのか、デブになっていました。そんなものかと思う半面、残念だなという思いもちらほらありました。
 ところで、このソチの演出を見て改めて頭をよぎったのは、6年後の東京五輪ではどんな演出があるのだろうかという点。1998年の長野冬季五輪開幕式のときは、確か横綱の土俵入りがあったような気がするけど、小生このとき香港にいて詳細に見ていないので、確かな記憶がありません。東京夏季五輪はやはり伝統芸を紹介するような形にするのか、あるいは日本の歴史を振り返るパターンになるのか。
 聖火の点火方法も、今の時代、坂井義則さんの競技場一周、その後に本人が階段を駆け上って点火するなどのスタイルでは世間に納得してもらえず、何か凝ったものにしないといけないでしょうね。すでにオリンピック組織委員会はアイデア募集しているのでしょか。森喜朗委員長は何か奇抜なアイデアでもお持ちなんでしょうか。
 それとも、昨今のきらびやかで、金をかける傾向に向かっているオリンピック開幕式の演出にあえて異議を唱えるように、簡素に徹しますか。それも一つの手かも知れません。日本のワビサビは、簡素の中に美があるということですから。
 下の写真は、きょう正午の自宅マンション中庭の積雪。こんな大雪は久しぶりですね。