つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「次回総選挙までに野党再編はきっとある」

 昨夜、前回衆院選で「日本維新の会」公認で出馬、落選したある元候補者とサシで飯を食べる機会がありました。彼は、「維新の会は前回、ブームによってそれなりの議席を確保したものの、今後伸びる可能性は少ない」と見通す一方、「それにしても、分裂騒ぎによって支持者離れが起き、彼にとって大迷惑だった」とも話していました。
 彼は、石原慎太郎系の「次世代の党」の方に行くようですが、橋下徹系に比べれば国会議員数で少数派なので、政党助成金の分配も少なくなり、彼自身の収入にも大きくかかわってきています。では、次回選挙で次世代の党から出るのかという疑問がありますが、それに対しては「今の野党の体制がこのまま続くことは考えられない。きっと再編がある」と強調、暗にその流れに乗るという姿勢のようでした。
 このブログでも再三書きましたが、そもそも橋下、石原両氏が個人的なフィーリング・マッチの延長で、2つのグループを合体させたことが間違いでした。安全保障政策ではかなり近いですが、大きな政府か、小さな政府では月とすっぽんの差があるのです。石原氏個人はともかく、彼に帯同している平沼赳夫氏らは郵政民営化に反対した人たちです。そういう人たちが、地方の行政組織を大胆に変革しようとする「大阪都」構想に乗れるわけがありません。
 橋下氏の目指す最大の実現目標はあくまで「大阪都」構想の実現であり、それに協力する「小政府派」を糾合するために、みんなの党分派の結いの党の結集を図ったのでしょう。橋下派と結いでは安全保障政策面で齟齬はあるのだが、第一の目的の前に目をつぶったということでしょうか。でも、地方議会レベルではこれでいいのですが、国会議員がまとまるとなると、ちょっと別の視点が必要となります。
 国政レベルで考えたときに、憲法に対してどう考えるか、安全保障に対しどういう構想を持つかという面での意見の一致がないと、なかなか共同歩調、同じ政党に属するというのは難しいと思います。それが証拠に、「反自民」という漠たる点では一致したものの、その他の政治方向、とりわけ憲法、安全保障ではかなり意見の違いのあった人たちが民主党に結集しながら、執政党となって失敗したのがいい例です。
 では、次回選挙で、自民党の対立軸をどう作ればいいのか。安全保障面をないがしろにする政党を国民は望んでいませんから、集団的安保に反対するという結集軸はないでしょう。あったとしても、マイナーな存在でしかありません。その意味では、社民とか生活とかその他大勢の反安保派は衰退に向かうでしょう。橋下・結いの党グループも、国政レベルで結いに引きずられると衰退は免れません。
 あくまで安保政策面では自民党と同一の姿勢を見せながら、自民党との違いを際立たせる政策が必要です。その違いを今後1年くらいで見つけられるかどうかです。画期的な(半ば強制的な)地方振興策、大胆な農業制度改革、私権が強すぎる日本の土地の規制などが焦点になるかもしれません。

 上の写真は、秋田県北部旅行をした際、立ち寄った大館市の秋田犬協会で、事務所わきに飼われていた秋田犬。小生の家のチワワもかわいいですが、こういう大型犬もいいですね。