つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

シリア渡航?おかしな奴がまだいる

 外務省(いや本来は日本国政府と言うべきだが)がこのほど、シリアへの渡航を計画する50歳代の自称ジャーナリスト男性に対し、パスポートの返納を求めたことが明らかにされました。この一件で小生がまず驚いたのは、シリアでは無法者集団「イスラム国」が跋扈し、日本人2人を殺害され、世間を騒がせたばかりなのに、そんなところにまだ行きたい奴がいるのかという点。
 さらに驚くことに、当の本人や関係団体がこの政府の措置に対し、「希望国に行かせないのは憲法で保障している渡航報道の自由を制限するものだ」として非難していること。マスメディアの一部もこの主張に乗って批判しています。小生、この一件を見て、まあ、なんと自分勝手な人がいるものか、かの御仁が「自分だけは大丈夫」と思っているとしたら、日本にはなんと平和ボケしている人が多いことかとしみじみ感じ入りました。
 確かに、自由な国の民ですから、どこに行くのも勝手でしょう。でも、少なくとも、日本人が殺害されたばかりのシリアに行くなら自己責任で行くべきで、いかなる事態になっても政府に頼らないということを明確にすべきです。つまり、イスラム国に捕まっても、映像の前で身代金を求めて命乞いをするようなマネはやるべきでない。自己責任であるなら、潔く自裁すべきだと思います。
 日本の街や海岸を歩いていて、ある日突然、見知らぬ男たちにズタ袋をかぶせられ、他国に連れ去られた北朝鮮拉致被害者とは違います。彼らを守れなかったのは日本国警察、安全保障体勢の不備であるのですから、日本国政府は全力で彼らを助けなければなりません。しかし、自らの意思で危険なところに踏み込んで、実際に危険な状態に遭ったら助けてくれでは日本国民は納得しません。
 危険な地域への渡航を止めたことに対し、憲法を持ち出して「移動の自由の制限」「自由な報道の阻害」などと言うのはちゃんちゃらおかしい主張です。まして、先の事件で、イスラム国は日本人をテロの対象にすることを明確にしています。そうしたもろもろのことを勘案した上での政府の措置なのですから、日本国民であれば従うべきです。渡航の自由云々などという次元の話ではないでしょう。
 どうしても行きたいのなら、日本国籍を離脱して第三国の民になればいいのです。日本ではまた、国籍離脱の自由も憲法(22条)で保障されています。

 上の写真は、横浜みなとみらい地区でベイブリッジ、大桟橋、赤レンガ倉庫を遠望した風景。大桟橋に豪華客船が泊まっていました。