つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

上野−東京駅間のスルーはいいことない

 昨日、大学に行った帰り京成線で市川から上野まで出たので、JR上野駅から東海道線で横浜まで乗ることにしました。実は3月末に上野−東京駅間が快速線のスルーでつながったことは知っていたのですが、小生、これに乗るのは初めて。驚いたことに、午後7時ちょっと前の上野駅では、小田原行の東海道線はすでに客席のほとんどが埋まっている。これでは恐らく東京駅で並んで待って座ることを期待しても、徒労に終わるだろうなというのが第一感でした。
 このスルー快速が始まる直前、東京駅でインタビューを受けた人のほとんどが浮かぬ顔か反対の意思表示をしていました。それは当然のことで、小生などは横浜下車ですから、東京―横浜間は27分程度と立っていられる距離ですが、東海道線に乗る人は本来、戸塚から先の人ばかり。ですから、東京―戸塚間で40分、藤沢まで行けば1時間余とかなりの距離で、立っていたとしたら、帰宅時などはかなりの苦痛になります。
 このため、従来東京駅では、長距離のサラリーマンは一電車見送っても、座って帰りたいという人が多かったのです。でも、このスルー運転で東京駅で整列する意味がなくなりました。たとえ逆方向で上野まで戻ったとしてもすでに赤羽辺りから席は埋まっているので、あまり戻る意味もないようです。長距離の東海道線の乗客にとっては、上野−東京間スルー運転は恨めしいばかりでしょう。
 逆に、スルー運転で連結する高崎線常磐線の乗客は、従来の終点上野駅から先の東京寄りに通勤する人は多いと思いますので、東海道方面よりは恩恵を受ける人は多いと思います。一方は迷惑、一方は恩恵ということであるならば、北方向、南方向と東京駅を基点としてそれぞれ単独で運行すればいいだけの話です。高崎や土浦から小田原、熱海に行くような長距離電車にする必要はないと思います。
 長距離線のどこかで事故が発生した場合、影響は全線にわたり、影響人数は甚大です。従来、高崎線が不調でも、東海道線は関係ありませんでしたが、今後はそういうわけにはいかなくなりました。横浜から渋谷、新宿に行く湘南ラインを乗ることがありますが、ここでよく「(大宮から先の)宇都宮線…の事故の影響で」というアナウンスを聞きます。今後は、東海道線でも「行田駅で人身事故があり…」などと聞きなれない駅名で影響を受ける可能性大です。
 それから、先日、新橋から東海道線で横浜方面に帰ろうとしたら、逆方向の乗車口でも多くの人が整列していました。従来、新橋は次の東京駅が終点ですから、上り線で乗る人は皆無ですが、スルーによって東海道方面と高崎、常磐線方面の人が同じプラットホームで待つようになりました。狭いホームでの押し合いへし合いは大変です。スルーはいいことありません。

 上の写真は、横浜・伊勢佐木町モールにあるドンキーホーテ店頭の水槽で泳いでいるうつぼ。獰猛そうだけど、愛らしい。