つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

現在の安保環境を考えれば当然の措置

 安全保障関連の法案が本日未明、参院を通過し、成立しました。まあ、小生から言わせれば、良かった、これで日本も「普通の国(かつて小沢一郎氏が主張していた)」に近づいたかなと思っています。それにしても、テレビでは国会周辺のデモ隊を取り上げるに当たって、日本中が彼らと同様に法案に反対しているような報じ方をしています。テレビの報じ方に疑問を感じざるを得ません。
 昨日夜、スリランカからビジネスに来ている2人、それに小生の友人のスリランカ人も含めて新宿の居酒屋で一杯やりました。もちろん、小生は胃がないので、ワイングラスを文字通り一杯でしたが、。そのうちの一人が国会周辺中継を見たのか、「あれだけ反対しているのに、なぜ強硬に進めるのか」とやはり定番の質問をしていました。彼に言わせると、このニュースはスリランカでも流れているとのこと。
 だから小生はこれにきちんと答えました。「日本には1億人近い有権者がいる。国会周辺に1万人程度集まったからと言ってどうして日本の大勢が反対していると思うの。賛成している人はわざわざ国会周辺に来て『賛成だ。賛成だ』と言いませんよ」「これも民主主義のすばらしさ。賛成もあれば、反対もある。いろんな意見があって意思表示すればいい。中国や北朝鮮ではこんな光景は見られないでしょう」と。
 安保法制反対派があくまで納得できないと思うなら、次の選挙で自民党政権をつぶせばいいのです。日本は民主主義の自由な選挙制度のある国ですから、政権を選ぶのは自由。かつて自民党が下野して、民主党政権ができたことがありました。でも、あの政権は国家への安全保障感覚がゼロの政権で、対中国のトラブルはむしろ彼らの政権の時の方が多かったのです。
 今回も、自民党案に対案を出さず、反対、反対ばかり。そんな政党が今さら、安保法案反対に必死になったからと言って、国民の大勢がどれだけ支持するか、次の選挙で再び政権に戻そうとはとても考えないでしょう。もっと自らの政権時代の失政を反省してからにしてもらいたい。いや、今回国会での岡田代表、福山何某参院議員の発言を見ていると、彼ら自身次に政権復帰しようなどという意欲はないように見受けられました。
 共産党社民党らが反対するのはしょうがない、もともと政権を取る気のない政党なんですから。なんでも反対でレーゾンデートルを感じる人たちです。でも、共産党も「尖閣諸島は我が国の領土」と主張しているのですから、一度ゆっくり彼らの安全保障政策について聞いてみたいものです。社民党と一緒で「武器の所有が戦争を招く」などと言ったら、泉下の宮本顕治元委員長は嘆くでしょうが、最近の政党討論会を聞いていると、どうもそのような主張のようです。
 今回の安保法案、憲法に対してどうかと言えば、確かにこれまでの経緯から見て、いささか踏み込んだ嫌いがあることは事実だと思います。でもそれにも増して、われわれは日本を取り巻く安全保障環境を見なくてはならない。中国の軍事的台頭によって1990年代、2000年代より確実に安保環境は厳しくなっており、その対応は喫緊性があります。すばらしい政治制度を持つ国家の防衛という観点から今回の法案を見れば、至極当然の措置であると小生は考えます。

 上の写真は、那須岳に向かう登山道の入り口に鎮座する狛犬