つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

難民受け入れは根本的解決にならない

 今、世界の話題というと、大勢のシリア難民が欧州を目指していることではないでしょうか。彼らは欧州の金持ち国ドイツを最終目的地にしているようですが、途中通過国のハンガリーなどは通過されるだけでもいやだという感じで、南からの国境を封鎖していますし、ドイツ自体も大量の難民にお手上げの様子で、最近になって受け入れを制限し始めました。
 この話、テレビのワイドショーなど見ていると、「かわいそうだ。ハンガリーはなぜ通さない」「ドイツはもっと人道的措置が必要だ」「日本は難民をなぜ受け入れない」などと、難民寄りの発言が目立ちます。単純に見れば、分かりやすい論理だと思いますし、主婦感覚ではそうなるのでしょうね。でもよくよく考えれば、そんな意見でいいのかなとも思います。
 たとえ話で恐縮です。ある村が暴力団やならず者に支配されてしまって、警察力が利かない状態になったとします。すると、村人が皆、「おら、こんな村嫌だ」と言って逃げ出したとしたら、どうなります。公共の秩序は保てないでしょう。今、シリアはそういう状態にあるのだと思います。バッシャール・アサド政権はともかく、シリアのかなりの地域を支配するイスラミック・ステート(IS)はならず者集団であり、住民は彼らを嫌っての逃避行かと思います。
 もし、ならず者ISが限りなく支配地域を広げて、被支配国の住民がさらに欧州やその他に逃げ出したらどうなるのでしょう。世界大混乱です。一時の難民受け入れは根本的な問題解決になりません。やはり、現地住民が安心して暮らせるような、住民に支持されるような政権のある国作りのために、世界は協力していかなくてはならないのではありませんか。
 と考えると、世界はISに正当な国家支配体制作りを求めるか、それも拒否され、依然無法状態を続けるなら、この連中を実力で地球から抹殺する以外ありません。シリア難民も自国の問題には目をつぶって安易に海外に逃避するのはいかがかものと思います。極端な話、もし世界がISに支配されたら、彼らはどこに逃げ込むつもりなんでしょう。当該地域住民の責任として自ら立ち上がって、正当な政権作りを目指さなくてはならないのではありませんか。
 われわれ日本国民も、シリア難民問題を他山の石として国家の安全保障を十分に考えておかなくてはなりません。ISのようなならず集団や、反対意見が封殺されたり、人権弁護士が投獄されたりするような周辺国家の支配、影響力を受けないよう、しっかり体制を整えておかなければなりません。

 上の写真は、那須高原のロープウェイ駅から茶臼岳頂上に向かう登山道での一枚。