つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

台湾総統選挙を見てきた

 台湾総統選挙を見に先週後半から今週初めにかけて台湾を訪問していました。帰ってきてからは疲れがたまっていたのでたっぷり睡眠を取ったほか、大学の授業や収入が伴う原稿書きがあってそちらを優先、ブログを書くヒマがありません。そしてとうとう”執筆”は前回から1週間以上のご無沙汰となってしまいました。
 小中学校時代のクラスメートから、ブログが更新されないので、胃がんが再発し、再入院したのではないかとのご心配をいただき、恐縮しています。再入院どころが、海外旅行までしていまして至って元気です。裸男の「安心してください。穿いてますよ」じゃないけど、「安心してください。旅行もしていますよ」という感じですか。
 総統選は結果が分かっていたので、勝敗で一喜一憂することはありませんでした。現に、投票日の昼は、畏友宮崎正弘さんの呼びかけで台北に集まった日本人記者仲間10数人と早々と前祝いをしていました。さらに夜は夜で、某商社の宴席にテレビのワイドショーでおなじみの2人の有名ニュースコメンテーターとともに招かれ、一緒にアジア、中東情勢なども含めて懇談していました。
 でも、さすがに自費による取材旅行だったので、各党の選挙本部には行かないまでも、投票日前日の造勢大会(決起集会)だけは見に行きました。勝ち組の民進党台北市内中心部の総統府前道路での集会でした。降雨でもあり、これも早々に引き上げました。小生が見た限りでは、勝敗が決まっていたせいか、それほどの盛り上がりは感じられませんでした。
 集会は最初に激しい音楽演奏が主体で、あたかもロックコンサートのよう。しかも司会者、演説者ら登壇するのは若者中心で、小生の印象としては、謝長廷蘇貞昌コンビが候補となった8年前の投票日風景と比べると、なにか古臭い民進党というイメージは払拭されました。これは現在党を率いる蔡英文主席(総統候補者)の方針なのでしょうが、若者を引き付けたことが投票結果にも表れています。
 どのリーダーも最初は期待され、支持率が高いものです。ただ、蔡英文女史は国際法学者なので、経済はどうなるんだろうと疑問を持たざるを得ません。恐らく中台密着の今の路線は修正されるでしょうが、ではどうなるのかで明確な答えが返ってきません。中台密着は台湾の若者に不快感を醸成し、反発を招きました。でもそれで台湾は潤った部分も相当あります。政治と経済をどう調整していくのか、蔡女史の手腕を早く見たい感じがします。

 上の写真は、台湾総統選前日、総統府前で開かれた民進党の造勢大会の風景。激しい雨が降っていたので、傘を差す参加者が多く、演壇の方が見えない状態でした。