つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

トランプもクルーズも駄目では

 米大統領選をめぐる民主、共和両党のアイオワ州党員集会で、共和党のフロントランナーだったドナルド・トランプが2位に後退しました。小生はこのブログでも先に予備選の見立てを紹介し、トランプは最終的に共和党候補者になれないのではないかと書きました。その方向を示すような、彼の凋落の一歩が始まった感じがします。
 でも、共和党トップになったテッド・クルーズも残念ながら、大統領にふさわしい顔とはいえませんね。顔で判断するのはよろしくないけど、あの四角張った顔は何か大衆の信頼感を引き付けるようには見受けられません。勝手な判断だとは思いますが、、。いや実は、顔より、クルーズの支持基盤が問題だと思います。
 彼は、スモールガバメント志向を示す強硬保守派のティーパーティー(茶会党)の強い支援を受けています。茶会党は共和党内で一定の基盤を持ちますが、米国全体で大きな勢力になっていません。茶会派が候補者になれば、党内の中道志向派は茶会の勢力拡大に反発、民主党との本格的な選挙戦で気乗り薄となり、大きなキャンペーンを張れなくなります。
 また、ある月刊誌によると、クルーズ自身が共和党より茶会党所属を強調するので、有力同僚議員に嫌われているとか。ある議員は「クルーズなら(経済界出身の)トランプの方がいい」とまで言っているそうです。さらに、クルーズはカナダ生まれであり、「大統領は米国内の出身」という規定から外れています。正式候補になれば、この問題が必ず再燃するでしょう。で、最終的に候補指名を受けるのは難しいように見受けられます。
 小生はキューバ系移民の子、マルコ・ルビオが躍り出る可能性を書きましたが、ルビオはアイオワ州で3位になりました。キリスト教保守派の多いアイオワでもまあまあの成績ですから、次回ニューハンプシャー州予備選では、常識派の多い東部エスタブリッシュの判断が働いて、トランプ、クルーズの2人の保守派を出し抜いてルビオが浮上してくるような気がします。
 一方、民主党バーニー・サンダースヒラリー・クリントンに肉薄、この票数は戦前の大方の予想を裏切りました。前々回にオバマと争ったヒラリーに、大衆は新鮮味を感じなくなったのかも知れません。ただ、サンダースがたとえヒラリーを破り候補者になったとしても絶対に大統領には選出されないでしょう。自由主義を建国の精神とする米国では、やはりマジョリティーは、ビッグガバメントを目指す彼のような社会主義傾倒者を嫌いますから。 

 上の写真は、湯河原駅周辺にある町中の温泉かけ流しのところ。先週勉強会の仲間と湯河原温泉へ一泊旅行してきました。