つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

母親奪われれば、ガン付けて当たり前

 最近、東京都大田区で母子家庭の家に転がり込んだ20歳の暴力団員が3歳児を虐待し、殺した事件がありました。この種の子供虐待事件を聞くたびに、子供のいない小生はつらく悲しい気持ちにしかなりませんが、特に今回は、実の子供が他人に虐待されているのを放置した母親ともども許せない思いが募りました。
 暴力団員が子供に暴力を振るった理由が、このケースの表現では不謹慎だとも思いますが、滑稽の極みですね。「子供にガンを付けられたから」というのです。第三者から見れば、ガンを付けられて当たり前の話でしょうという感じです。3歳児くらいの子供にとって母親の存在がどんなものか、子供は100%母親を頼り、いっぱいに愛情を注いでほしいと願う年ごろでしょう。 
 現に、暴力団員が家に転がり込む前には、母子はそういう関係にあったようです。ですから、突然家に来て同居した知らないおじさん、しかも愛情を注がれるべき母親を奪った憎い男ですから、ガンを付けるというか、にらみつけるのは当然のことです。この男はまさか子供まで自分にもへらへら媚を売ってほしいと望んでいたのでしょうか。
 身長が1メートル90センチ以上あり、体重も100キロを超えているとのこと。こんな恵まれた体を持っているのなら、相撲取りかプロレスラーになれば成功すると思うのですが、選んだ職業が暴力団員とは情けない。いや、きちんとした組織であるなら、先輩組員がきっちりと義理と人情の仁侠道を教えるはずで、こんな虐待事件は起こさなかったと思いますが、、。
 ですがこの男、3歳児を殺しておいて、マスコミの前に堂々と面をさらし、恥も外聞もなく、反省の色も見られません。しかも警察の調べの中で「わが人生に悔いなし」などと語ったとか。たった20年の人生なのに、まるで老人のようなセリフをよく吐いたものです。常識が理解できない、そういう家庭環境で育った人なのかも知れません。
 ついでながら、実子が虐待されているのを目前で見ながら放置した母親もあまりにもひどい。内人は「母親も同罪にすべきだ」と怒っていましたが、その通りでしょうね。自分の子供が他人に暴力を振るわれていたなら、体を呈してかばうのが親の愛情、責任だと思うのですが、、、。こんなことを書いているうちにまた涙が出てきてしまいました。
 かつて、北海道苫小牧市で、5歳と1歳の幼児2人を鍵のかかった家に残し、1カ月以上放置し、自分は男と遊び歩いていた21歳のバカ母がいました。子供は飢餓のあまり1歳児が死亡、5歳児は生ゴミをあさり、生ゴメや冷蔵庫の中のマヨネーズを食べて生き延びたという事件です。
 小生、このニュースを聞いたときにも泣きましたが、今回も、母親に「なぜ止めてくれないの」と心の中で叫び、裏切られた気持ちを抱きつつ死んでいった子供の気持ちを思うと、悲しくてやり切れません。思わず、我が家のバカ犬を抱きしめてしまいました。

 上の写真は、虐待などに縁なく、ぬくぬく過ごしている我が家のバカ(芸のない)犬。