つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

男色趣味を承知して入った世界でなかったか

 多くの売れっ子グループを作ってきたジャニーズ事務所の元オーナーである故ジャニー喜多川氏が約50年にわたり未成年男子を含む芸能人の卵に対し、”性的虐待”を行ってきたことが最近、問題視されています。もともと彼に男色趣味があることは広く知られたことであり、芸能界ではほぼ公然の秘密となっていました。この世界の情報に疎い小生ですらかなり以前から知っていました。それが何故、死後にこうも騒がれるのか、良く分かりません。

 多くの子供たち、いやその親たちは彼ともっと身近に接しなければならないので、当然男色趣味を承知していたはずです。知らなかったというのは嘘でしょう。それでも、一流の芸能人になりたい、子供を有名にさせたいという気持ちが強かったから、そのプロダクションを選んだのでしょう。残酷な言い方をすれば、たといそういう仕打ちを受けても、甘受しても有名人になりたいという思いが優っていたのではありませんか。そんな男が社長だったら嫌だ、そんな仕打ちを受けてまで有名人になりたくないという人なら、最初から近づかなかったと思います。

 小生はその趣味がないし、経験もないので、芸能人の卵たちが受けた”性的虐待”がどの程度のものかは分かりません。でも、その趣味がない人にとってはさぞや気持ちが悪かったと思います。同情して余りありますが、ある意味、そういう状況を覚悟して入ったのであれば、甘受すべきであるというか、我慢すべきであったのかも知れません。もし、本当にそんなことをされるのが嫌だったら、「止めろ、ふざけんな」と言って、すぐにそんなプロダクションとはおさらばすべきなのです。

 この事務所に入った芸能人は自らを売り込むために、この世界に力を持つジャニー氏の影響力を無視できなかったし、むしろ積極的にその庇護を受けたかったのではなかったのか。それなのに、死んだあとはもう役に立たないとばかりに、ジャニー氏を告発するのは、ちょっと薄情、ルール違反の感じがします。岡目八目的に見れば、何をいまさらという感じがしてなりません。

 芸能界ってそんな奇麗な世界ですかと言いたいです。かつて米国のハリウッドで女性の性を漁るプロデューサーや監督が問題になり、いわゆる「ミーツー」運動が起こりました。でもこの裏側をよくよく見れば、有名になりたい女性がむしろ積極的にそういう好色なプロデューサーや監督に近づき、身体を武器にのし上がろうとするケースがあったことは否めないでしょう。そういう形で有名人になった女性が後日、さぞ被害者顔して性的虐待があったなどというのはちゃんちゃらおかしい気がします。

 もちろん、芸能界ばかりでなく、企業などでもパワーハラスメントセクシャルハラスメントがあり、そういう見返りを要求したり、逆にそれを餌にしたりするケースがあります。小生はそんなケースを正当化するつもりはありませんし、本来唾棄すべき男女関係の形だと思っています。でも、本人が色仕掛けをしておいて、後からセクハラだなどと言い募るのは感心しません。ジャニー喜多川氏の”性的虐待”事件もそんな感じがしてなりません。

 上の写真は、上野公園の大道芸。下の方は伊勢佐木町モールにある青江三奈のモニュメント。芸能の世界で生きるのも楽ではない。