つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

星の王子様が地上の普通のおっさんに

 芸能ネタはあまり得意じゃないのですが、でも、このほどシンガーソングライターで、多くの女性があこがれる美青年(美中年?)の福山雅治が結婚したので、これを取り上げようと思います。メディアが盛んに報じ、街の話題にもなっており、”福山ショック”が一種社会現象化しているようにも感じられるからです。
 本来ストレートに言っては失礼な話なのですが、彼は歌手として歌がうまいわけではない。素人に毛の生えた程度。俳優として見た場合も、小生自身は大河ドラマ「竜馬伝」の福山の演技は良かったと思いますが、多くはそれほど評価していない。そんな芸能人なのに存在感がある理由は、ひとえに彼の飛び抜けたハンサムフェイスによるものでしょう。
 実は、小生の通う大学の非常勤講師仲間であるアラフォーの独身女性も「やはり福山の結婚はショックだった」と吐露、ショックで生活上も支障を来したというのです。小生は辛辣に「でも、あなたが福山と結婚できるとは思ってなかったでしょう」と聞くと、「そういうことではない」と。彼女によれば、福山の存在がある種自分のシングル(独身)を正当化する拠り所になっていたというのです。
 これはどういうことか。以下は彼女の説。あんな美男子で収入も高そうな男ですら、46歳まで独身でいる。望めばいつでも結婚できただろう。でも、彼は結婚などという下世話な風習にとらわれない自由人で、世俗を超越している。いわゆる天空の星、星の王子様。彼は結婚できないのではなく、結婚しない、興味ないというタイプの人間だと思う。自分(彼女)も同じ感覚の存在であっていい。
 それが今回、彼の結婚で星の王子様がいきなり地上に落下。しかも13歳も若い女性と結婚するなんて、普通の中年男、おっさんの願望と変わりないじゃん。彼は天空の星の王子様でなく、地上に普通にいるおっさんの一人なんだと感じたというのです。そういう意味でのイメージギャップが彼女のショックの原因だったようです。
 一方、お相手の吹石一恵のこと。実は、これまですっかり忘れてしまっていたのですが、小生が都内の大学である講座を持っていた時の教え子でした。大学生当時すでに芸能人でしたが、彼女は教室内で目立たない存在で、どこに座っているか分からない。で、小テストを出し、一人ひとり教壇に届けさせてやっと判明しました。黒縁の度の強そうなメガネをかけて化粧っ気のない女性でした。
 今思えば、大学にいるときぐらい普通の女の子になりたいと思ったのでしょう。一般に芸能人と言えば、やたらしゃしゃり出たい、目立ちたいという人が多いように思いますが、彼女はその範疇ではない。親にきちんと育てられているなという感じを受けました。その意味では、多くの女性ファンがいる福山がただ一人選んだ相手にふさわしいのかなとも思います。


 上の写真は、自宅周辺で撮ったスーパームーン。三脚を使わず、手振れがあったのでぼけてしまいました。下手ですみません。