つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「子供はどれだけ黒くなる」の疑問は差別なのか

 ちょっと旧聞に属しますが、英国王室のヘンリー王子とメーガン妃に対して、人種差別的発言があったとのニュースがありました。メーガン妃が妊娠中に、王室内の誰かが「子供の肌の色がどれだけ黒くなるのか」と彼女に聞いたらしいです。ヘンリー王子夫妻は米メディアとの独占インタビューで、この話を暴露し、「黒人差別ではないか」と訴えました。このニュースを見て小生はなんか変だなと思いました。というのは、西洋人と結婚した東洋人に対し、他人が「腹の中の子供の目は青くなるのかな」と聞いたら、やはり差別発言になるのでしょうか。それとあまり変わらないと思うけど。

 最初に断っておきますが、小生は、肌の色などに優劣はなく、逆にブラック・イズ・ビューティフルだと思っています。ですから、なぜ世間は黒にこだわるのか、黒人が黒色の肌になるのは当たり前だし、問題ない、肌の色で意味なく劣等感を持つ必要はないという考え方です。ご承知のように、メーガン妃は父親は白人、母親は黒人ですから、王室内のだれかがメーガン妃に問いかけたことは、ある意味自然な疑問で、その中に差別的意味合いがあるとは小生は思いません。そう感じるとしたら、メーガン妃自身に黒人の血を引いていることへのうしろめたさがあるからです。

 小生はれっきとした黄色人種ですが、白人に劣等感を感じることはありませんし、黒人に優越感を持つこともありません。米国では知的レベルの高い立派な黒人がいますし、運動能力が高いカラードも多くいます。逆に、根拠なく「白人至上主義」「白豪主義」を掲げる無知、無教養な白人もいます。実は、彼らこそ、白人なのに相応の地位、報酬を受けていないという劣等感の裏返しなのですが、、。だから、人種、肌の色は人間の優劣とまったく関係ないと思います。まず、黒人が、われわれはもともと人類発祥の地アフリカ大地の人間であるという自負を持ってほしい。

 よくよく考えると、このヘンリー王子夫妻もいかがなものかという感じがします。米メディアとの独占インタビューに応じたことで数億円の報酬を受けたとのこと。英王室にいた立場を利用して高額の謝礼金を受け取っていながら、その王室を批判するのはルール違反でしょう。しかもその批判内容も愚にもつかないもので、必要以上に誇張している感があります。英王室に本当に黒人差別意識があったとしたら、もともと黒人混血児のメーガン妃との結婚は許さなかったと思います。

 ヘンリー王子の方も、妻の肌の色は重々了解していたわけですから、王室内でそういう質問、疑問が出てくるのは先刻承知の助。であれば、今さら、テレビに出て、「差別発言があった」などの”告発”はないでしょう。高額報酬を受けたので、視聴率アップのために話題作りしているとしか思えません。まあ、今は王室を離脱したそうで、しかも新たな地位、職業も見いだせないのであれば、英国王室出を売りにしてインタビューで金儲けするしかないのかも知れませんが、、。

 ついでに言えば、日本人でも、長年世話になった、生計(たつき)を立ててくれた古巣の企業、団体に対し、辞めた後に悪く言う人、悪口で金儲けしている人はいます。が、後ろ足で砂をかける行為は感心しません。小生も30年世話になった会社があり、途中で辞しましたが、感謝こそすれ、決して悪口を言うことはありません。それぐらいの礼儀はわきまえているつもりです。

 上の写真は、横浜港大さん橋の入り口にある有名レストラン「スカンディア」。