つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

SMAPの解散、なぜいけないの

 前回、相撲というスポーツの話題を取り上げたので、芸能ニュースにも触れておきます。SMAPの解散問題です。というのは、先般台湾を訪問した折、総統選挙の真っ最中にもかかわらず地元紙の芸能ニュース専門副刊で、この話題が大きく取り上げられていました。SMAPは日本の代表的芸能人というだけでなく、広くアジア全域に知られたグループであるようです。
 小生が台湾に行く前は、木村拓哉以外の4人が、親しくしている女性マネジャーに付いてジャニーズ事務所を離れるという方向性が示されていました。ですが、帰国してみると、4人は残留することを決め、テレビの生番組でそれを発表したとのことでした。いわゆる泰山(SMAPが泰山かどうかは別にして)鳴動してネズミ一匹出ずという感じですね。ワイドショーなどが大々的に取り上げたあの騒ぎはなんだったんだろうかと思います。
 この騒動を小生なりにコメントするなら、人に出会いがあれば、別れは必ずあるもので、グループが集合離散するのはあって当然です。なんでそんなに大騒ぎするのかといった感じです。特に、SMAPのメンバーはこれまで見たところ、すべてドラマの主役を張るような活躍をしており、それぞれが十分な個性とタレント(才能)を持っています。
 そうであれば、なぜまとまって活動をしなければならないのか。今やSMAPなどというグループ名などに頼らず、5人が立派に個人名で活躍されたらいいと思うのです。確かに、音楽活動、それに伴うコンサートではグループの単位が必要なのかも知れませんが、彼らほどのネームバリューがあれば、多領域で十分活躍できるのですから、もう定期的にコンサートなど開く必要もないでしょう。
 昔グループサウンズという若手の音楽グループがありましたが、彼らも一定期間を経て独自の道を歩んでいますし、漫才師などもコンビを解消することが珍しくありません。あのビートルズですら、別の道を歩んだではないですか。いつまでも同じグループに縛り付けておく方が、メンバー一人ひとりのタレントの枠を狭めてしまうことになりかねません。
 ワイドショーでファンの声を聴くと、「SMAPが残ってよかった」という声ばかりで、「(別行動を取って)個性を伸ばせばいい」とか「発展的に解消すれば」という前向きの発言がなかったことが残念です。5人は音楽活動ばかりでなく、俳優もこなせるマルチのタレント(芸人)です。いつまでも「ウィーン少年合唱団」のままでいてほしいとファンが考えているとしたら、それは間違いです。
 当初ジャニーズ事務所を出る意思を示していた木村以外の4人が残ったのは、あるいは「ジャニーズ事務所を出れば、仕事上で支障を来すぞ」というような圧力があったからかも知れません。事務所側も、40歳前後の青年をいつまでも一つのグループに縛っておくことのマイナス面を考えるべきです。彼らがタレント能力を十分発揮できるステージを作ってあげてほしいと思います。

 上の写真は、台北市中心部にある台湾・総統府の夜の風景。