つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

小池都知事が強引に対立の選挙にした

 東京都千代田区の区長選挙が告示されました。現職4期目という石川雅己氏(75)に対し、自民党与謝野馨元大臣の甥っ子という与謝野信という41歳の男を立てました。75歳で5期目を目指すなんて止めてほしいと思うのが一般有権者の心境でしょう。ですから本来なら与謝野有利なのでしょうが、小池百合子都知事陣営は石川候補を後押しし、この選挙を強引に自民党との対立の構図に仕立て上げています。
 小池都知事がなぜ千代田区長選挙にこれほど熱心になるのか。それは、千代田区が都議会を牛耳る”自民党のドン”内田茂氏の地盤だからです。小池女史はともかくこれまでの都政の権力構図を壊したい、力を自らに集中させたい、そのためには、内田ドンの権威を失墜させなくてはならないと思っているのです。
 もし、5日の投開票日に石川候補が与謝野候補に大差で勝利したら、内田ドンばかりか現職自民党候補は確実に恐怖感を持つに違いありません。今夏に都議会選挙を控えているので。小池女史も、「小池に逆らえば当選は覚束ない」と自民党議員を戦々恐々とさせることで、自分にひれ伏してくると読んでいるのです。
 で、実際の選挙情勢はどうなのか。今の小池人気からすれば、どう見ても石川候補が有利でしょう。言っては悪いが、優秀な与謝野家の一族とはいえ、あの鼻の下が長い間の抜けた顔と、若さが感じられない演説、体の動きではともて勝てそうにありません。内人も「女性票は取れそうにない」と申していました。第三の候補で出馬した同じ41歳の無所属新人、五十嵐朝青氏の方がよっぽど覇気ある若者に見えます。
 年寄り対若者という対立の構図の中で若手が望ましいと思う選挙民は、恐らく与謝野氏に入れず、五十嵐氏に投票するでしょう。小池都知事対都議会自民党、ドン内田という対立の構図で見れば、それは明らかに利権臭が漂う内田ドンの負け。となれば、勝敗は火を見るより明らかです。75歳で多選というのは感心しませんが、、。
 問題は、夏の都議会選挙を前に自民党議員が小池女史になびいてきたら、彼女はその議員をどう選別するのかという点。仲間に引き入れるのか、自民党ならあくまで反対勢力と見なすのか。彼女が育成した「希望の塾」のメンバーにも都議選出馬の機会を与えなくてはなりません。「自民党議員がわが味方になったから、もう出馬しなくていい」などと言ったら、塾に集まった大勢の小池ファンは怒るでしょう。その辺の対応が見ものです。

 上の写真は、横浜市南区弘明寺駅近くのスパー銭湯「みうら湯」の入り口付近。先週、しばらくぶりに行きました。