つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本からヨルダン、対立の構図変わる

 中東の無法者集団「イスラム国」による後藤健二さん殺害予告事件で、彼らが最終的に目指していたのは、日本から金を取ることでなく、実はヨルダンに捕らわれている女性死刑囚の奪還にあることが次第に明白になってきました。交渉のメインチャンネルは、日本とイスラム国でなく、ヨルダンとイスラム国という構図に変わってきています。
 イスラム国側が求めているのは、ヨルダン国内の自爆テロ未遂で捕まった女性テロリスト、サジダ ・リシャウィと、イスラム国支配地区を爆撃し、脱出して捕まったヨルダン人パイロット、ムアーズ・カサースベ中尉との”捕虜交換”。もともと同集団がヨルダンとの交渉のきっかけを求めて日本人の殺害予告をしたのか、あるいは日本政府が親日国ヨルダンに仲介を依頼したので、後から軌道修正を図ったのか、判然としません。
 最新の情報によれば、ヨルダン政府はサジダ死刑囚の解放に応じる構えを示しており、どうやらムアーズ中尉との捕虜交換は実現しそうな雲行きです。となると、後藤健二さんはどうなるのでしょうか。一緒に解放されればうれしいことですが、場合によっては捕虜交換の過程で彼の存在が忘れられてしまいそうな気もします。
 日本政府がこの捕虜交換の機に乗じていささかの身代金を払えば、あるいは後藤さんも解放されるかも知れません。いや、政府内には領収書の要らない多額の官房機密費があるので、残念なことに、すでに秘密裏にいささかの身代金を支払っている可能性もあります。でも、その事実が後日分かったとしたら、安倍政権にとってはかなりのイメージダウンになるし、米国との関係もぎくしゃくするでしょう。
 それはともかく、小生がよく理解できないことは、同じイスラム国内で過激教徒が一般市民を対象に自爆テロを起こすことです。ヨルダンに限らず、よくパキンスタンやアフガニスタン、エジプト、シリア国内などでも無差別の自爆テロが見られます。実行犯は、無辜の市民を殺傷する自爆テロを本当に”聖戦”だと信じているのでしょうか。
 写真を見る限り、サジダ死刑囚などは、中東のその辺の街角にいる普通の主婦、気のいいおばさんにしか見えませんが、それでも筋金入りなのでしょうか。と考えると、イスラム教ってちょっと異常な宗教であると思わざるをえません。まあ、オーム真理教の例でもあったように、宗教の狂信性ほど怖いものはないですが、、。

 上の写真は、雨の日の夜、新宿3丁目付近で見かけたチンドン屋さん。彼らはすばらしい街中のエンターテーナーで、小生は昔からファンでした。