つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

周辺国富豪からの資金調達が狙いでは

 イスラム国に拘束されていた後藤健二さんが殺されてしまいました。残虐な手口、有無を言わせぬ彼らのやり方にはらわたの煮えくり返る思いがします。後藤さんは自分からビデオで表明しているように自己責任があることは事実ですが、それにしてもわれわれが行けないところに行って取材し、報じるジャーナリスト精神は尊敬に値しますし、その意味ではこういう結末を迎えたことは大変に残念です。
 ところで、イスラム国は果たしてどういう意図のもとで後藤さんを殺したのでしょうか。本当に金を取りたいなら、捕虜交換を求めるなら、デッドラインとやらを引き延ばして交渉に応じてもよかったはずです。真の目的が恐らくこの2つでないと小生は見ています。つまり、残虐に人殺しをし、それを公開することに意味があったのです。今後日本人も標的にするなどと言っていますが、そこまでする意思はないように思います。
 では何が目的なのか。小生は周辺国からの金集めの一環ではないかと見ています。側聞するところ、イスラム国には、同じスンニ派の誼みもあるのでしょうが、サウジアラビアバーレーン、UAEなどの富豪が資金援助しているといいます。富豪たちは実は宗教的同情心でなく、イスラム国が彼らを標的にするのが怖くて、言わば身の安全を図る代償として金を渡しているのです。
 ところが、イスラム国が米軍の空爆クルド人の攻撃で最近、徐々に弱体化しており、それを見てとった富豪たちが金を出し惜しみしているのだと思います。あるいは米側の圧力があったのかも知れません。そこで、イスラム国は富豪たちに再び恐怖心を植え付け、金を出させるために、後藤さんの殺害を公開したのでしょう。しょせん、イスラム国は暴力団と一緒で、いわゆる”しのぎ”のために殺人、暴力を利用しているにすぎないのです。
 こんなことが永久にあってはなりません。米国、欧米、それに被害を受けた日本も含め、最終的には地上戦であの者たちを一掃するしかないのです。姜尚中なる先生は「彼らのところに攻め込んでもその勢力が拡散されるだけで、最終解決にはならない」などと言って、掃討戦に意味がないことを強調していました。
 確かに、掃討されて彼らは拡散するでしょうが、ある一定地域に悪が厳然と君臨していることよりはまだいいと思います。凶暴集団が地球上の一定地域を占拠していること、それこそわれわれの悲劇であり、許せないことではありませんか。

 上の写真は、晴天の日の横浜・みなとみらい地区の風景。小生の散歩コースであり、晴れた日は特に海の方に足を延ばします。