つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

日本でイスラム文化の氾濫は見たくない

 今秋の臨時国会で、出入国管理法の改正法案が成立しました。野党は実力行使で反対の意思を示していましたが、日本は今、少子化で人口減になっている中、外国人労働者を受け入れることはやむを得ない措置であると小生は思います。しかし、ドイツの知識人が指摘しているように文化や習慣の違う人を受け入れるというのは一筋縄ではいかないでしょうね。
 今後5年間に34万人程度受け入れるというのが基本的目標のようです。この数をどう見るかですが、1億3000万人の現人口からすれば、それほど多くはないと感じます。ただ、国内にはすでに学籍、労働ビザなどを持って在住資格のある中国人、ベトナム人、やはり働きに来ている南米の日系人などがおり、実質的な数は数百万人に達していると思います。
 ブラジル人を例に取れば、群馬県大泉町静岡県浜松市にすでにブラジルタウンがあり、独自の”世界”を作っているようです。まあ、横浜にも中華街があり、どこぞやにベトナム人タウンもあるそうな。同じ民族、国民が異国で寄り集まって自国と同じような生活を送りたいと考えるのは自然なことでしょう。問題は外から、つまり日本人から見て許容できる程度かどうかです。
 ドイツは労働力不足を主にトルコからの移民で賄いました。トルコは同じNATOの同盟国であり、欧州と考え方が近いとの見方がされてきましたが、よく見れば彼らはイスラム教徒です。世俗主義的な色彩が強く、中東諸国に比べて宗教を生活の中心に据えるなどということはないとドイツ人は当初、高を括っていたようですが、あに図らんや、ドイツに行っても彼らの宗教への帰依は変わらなかった。いやむしろ、キリスト教の異国にいることで自身の存在を強く意識して、却って宗教心が増していったようです。
 移民家族の若者の中にはイスラム原理主義、過激思想にかぶれる者も出てきてテロに走るケースもありました。さらに近年、シリアなど中東から難民という形でさらにイスラム教徒が入ってきています。そうしたイスラム信者の増加が、一部ドイツ人の反発、民族主義、排外主義の台頭を招いています。こう言っては何ですが、ドイツはかつてゲルマン至上主義を掲げて極端な排外運動、特にユダヤ人の抹殺を目指した国です。対立は予想されたことでした。
 日本の一部でもヘイトスピーチをし、移民反対デモをする団体があります。ですが、全般的に見れば、外国人に寛容的ではないかと思えます。ただ、今後、インドネシア、フィリピンのミンダナオ、さらにはバングラパキスタンなどイスラム教国から大量に移民が来たらどうなるのか。一般日本人もイスラム独特の宗教的な風習、儀式を目の当たりにしたら、ずっと寛容でいられなくなるかも知れません、
 改正入管法では単純労働者は5年間で帰る、家族も呼び寄せられない決まりですが、いったん彼らが日本に生活基盤を作ってしまったら、簡単に帰せるものなのか。政府は、何とか帰させるような5年後の”後始末措置”まで考えているのか。正直言って小生も一人の日本人として、日本の街中でイスラム教のスカーフ・ヘジャブをかぶるのはまだしも、ニカブ 、チャドル、ブルカなどの黒装束を着た女性が多く歩く風景は見たくありません。

 上の写真は師走の池袋駅東口界隈の風景。池袋も中国人が多い街ですね。