つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「宗教」を考慮してもイスラムはやはり女性差別だ

 カンボジアの話は前回書きました。宗教的にはタイやミャンマーと同じ仏教国なので、日本と非常に近く、その分親近感を感じます。でも、よくよく見ると、やはり部分的にイスラム教の集落もあるようで、黒いスカーフ、ヘジャブなどを着た女性も見掛けました。3月(春分のころ)は太陽が赤道直下にあり、カンボジアでも太陽がほぼ真上に来る真夏なのです。われわれが行った3月初めでも外気が40度近くありました。こんな時に黒ずくめ、しかも汗が出る顔を覆うとは本当に骨の折れる宗教だと思います。

 それにしても、小生から見ると、やはりイスラムの女性蔑視は顕著なようで、気になります。いつも世界の面白い記事をネットで探っていますが、こんなものを見つけました。イスタンブール市政庁が若者向けの公衆道徳講座を開設、その中で、若い女性に対し、「公衆の場でアイスクリームを舐めるな、チューインガムを噛むな」「朝から厚化粧するな」「できる限り方言や、友人同士でしか分からない言葉で会話するな」「公共交通機関に乗車中は長電話するな」などと過激な“教え”を説いているのです。

 イスタンブールは、イスラム国のトルコの中でも半分欧州大陸にも属する国際経済都市。しかも、トルコは世俗的なイスラム教国であるのですが、講座の中身はえらく宗教色が濃い。カリキュラムの講師は「これらの礼儀作法はトルコの宗教と文化に根差したものである。最近の女性はこうした観念が欠如しているので、カリキュラムを通じて徹底させたい」と話しており、女性の方だけに多くの義務を強いています。エルドアン大統領の原理主義的志向を反映したものと見られますが、堅苦しいい教えです。

 さらに、これはちょっと際物の話。昨年10月、エジプトのある町で籠を売っている店があり、店先の籠の中に猿が飼われていました。店先に通りかかった若い女性が面白がって猿に接触し、悪乗りして猿の性器までつかんでしまったのです。偶然ではなく、笑っているので、かなり面白がっている様子。その光景を友人か誰かが撮影し、ネットにアップしたのです。となると、宗教関係者も黙っていません。

 結果がどうなったか。この女性は直ちに逮捕され、10-15日間監禁されて取り調べを受け、最終的に「公衆でのわいせつ罪」「不道徳行為を扇動した罪」により、禁固3年の刑が言い渡されました。単なる悪ふざけで3年の刑とは随分な仕打ちです。恐らくこれが男性の”いたずら”だったら、そんな罪にはならなかったのではないかと思われます。

 このほか、インドネシアイスラム原理主義が強いスマトラ島では、夜8時過ぎに年若い男女2人だけや若い女性たちが喫茶店などで会うのは禁止だとのこと。これだと、およそ若い男女が夜に愛をささやくという機会はなくなるでしょう。なんと厳しい掟か。ああ、小生は女性じゃないけど、本当にイスラム教国に生まれなくて良かったとしみじみ思います。

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 上の写真は、カンボジアの首都プノンペンで見掛けたイスラム教徒の女性。左の女性がなんと涼し気に見える。