つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

進次郎総理総裁になれば2段階政権構想も

 自民党総裁選の選挙期間も残すところ10日ほど、佳境に入ってきた感じです。最近の報道ぶりを見ると、9人の候補者がいながら、早くも石破茂小泉進次郎高市早苗の3人に絞られた様相を呈しています。でも、3位ではどうにもならず、最終的に2位までに残って決戦投票に臨まなければなりません。3人が2位までに残るため、他の候補者、支援議員を引き入れるための動きが今後、活発になるものと思われます。

 ところで、小泉純一郎元首相が先日、夜の会合かなにかの後に記者のぶら下がりに遭った際、「進次郎候補が有力になっている」と言った記者に対し、「私は50歳になってからの出馬の方がいいと思ったのだが…」と嬉しい顔というよりむしろ厳しい、心配そうな顔つきをしていました。元首相の本音だと思います。息子が一時的な人気で43歳の若さで総裁総理に就任したとしても長続きしない、その後の政治家生活はどうなるのだろうという心配の方が先に立ったのだと思います。

 確かに、衆院議員にとっては、総選挙が迫っているので、党の顔に世間人気が高い小泉進次郎を据えたいと願う人は多かろうかと思います。でも、それは一過性。彼のあの発言の調子ではいずれボロを出す。年内の臨時国会、予算編成では財務省の役人、役人OBの言う通りにやるので、なんとか乗り切れると思いますが、来年の通常国会が始まった後は、野党の追究にきちんと答えられるのか、結局、人気が高かった分、ボロを出すと支持率は激減するのではないかと予想されます。で、来年夏に選挙を控える参院議員はむしろ小泉総理では自民党は失速すると心配しているのではないかと思われます。

 そこで、衆院議員の中には「進次郎はしょせんつなぎの役割。総選挙が終わったら、次に本格政権を考えたらいいのではないか」と、早くも2段階政権構想を言う人もいるそうな。だとしたら、進次郎氏は総選挙のための哀しい”ピエロ”、あるいはプペットでしかありません。父親の純一郎氏が心配するのは、そうした使い捨てのシナリオなのだろうと思います。彼は一流の政局眼を持っていますから、息子のみじめな近未来が予測できるのでしょう。

 なるほど、43歳の若さで政治家失格の烙印を押されれば、そのあとの永田町生活はそれほど豊かなものにならない。だから、「いろいろなポストを経験して、総裁選に手を挙げるのはそのあとでもいい。50歳まで待て」というのは、政局が分かる純一郎氏一流の判断、親ごころだと思います。そのため、あるいは今回は落選してもいいとまで思っているのかも知れません。彼自身も総裁選には三度も挑戦しているのですから、二度、三度戦ってもおかしくない。

 ですが、もう立候補してしまった以上、進次郎の取り巻きが黙っていない。すでに、旧岸田派にいた財務省OB議員がべったり付き、進次郎氏の当選を期すべく水先案内人になっているとか。要は、財務省が進次郎を自在に動かせる手駒にしたいということでしょうか。それで、注目されるのが小林鷹之、こばホークの動向。最終局面で、出身母体の財務省の意向に沿って進次郎を応援するのか、それとも保守的な信条で近く、前回総裁選でも応援した高市早苗支持に回るのか、注目されます。まさか、のらりくらりの石破支持にはならないと思いますが…。

 上の写真は、自宅近くの桜木町、野毛界隈での風景。