つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

霞ヶ関カンツリー問題から考えたこと

 埼玉県川越市にある名門ゴルフクラブ霞ヶ関カンツリー倶楽部」が東京オリンピックの競技コースにもなろうとしているのに、女性の正会員を認めていないのは問題だと指摘され、ワイドショーの話題になりました。この話が最初に取り上げられたとき、女性は全然このコースでプレーできないのかと思った人が多かったと思います。そこで、小池都知事なども反発していました。
 でも、よくよく聞いてみると、ちゃっと女性の準会員もいて、日曜日以外はプレーできるのだそうです。要は、倶楽部の規定で、事業体の運営に参加する正会員に女性はなれないということらしいのです。なぜ女性は日曜日に外されるのかは問題もありましょうが、それはこの倶楽部の独自判断で、他人がとやかく言うことではありません。
 霞ヶ関カンツリー倶楽部は当てはまらないのですが、もしあるゴルフクラブが完全に女性会員をオミットしたらどうなんでしょう。小生は、それで事業体の経営が成り立つのでしたら、経営方針をどう取るかは事業体の勝手であり、問題ないと思います。同じように、女性会員だけにするとか、独身はダメとか、会員の住所は関東に限定するとか、年収はいくらいくら以上とかにしても自由だと思います。
 事業体があくまでプライベートな存在であれば、勝手に運営方針、規定を決めてもいいでしょう。それは差別にはならないと思います。ゴルフができる場所はそこだけではないのですから、差別と思うなら自分の都合にあった別のところに行けばいいだけの話。今回のケースは、いたずらに女性差別だと煽って霞ヶ関カンツリー倶楽部の体質そのものを非難しているようで感心しません。
 こんなことが女性差別だなどと言うなら、国立大学にお茶の水とか奈良とか女子大があることはどうなんですか。これらの学校の定員分だけ男性は国立大学入学の門が狭められます。国立に男子だけの大学がない分だけ総体で女性が有利になるわけですから、よっぽどひどい差別だと思いませんか。
 プライベートな事業体がどんな規定を設けようと自由です。が、国の金、つまり税金で運営される事業体であれば、女子大というのはおかしな存在だと思います。お茶の水女子大の大学院にこれまで男性が入学したケースがあるそうですが、学部は無理でしょう。第一、女子大などという名前が付いた大学では、たとい男子禁制を解いたところで、多くは二の足を踏んでしまいます。
 霞ヶ関カンツリー倶楽部の理事長は理事会のあとのぶら下がりインタビューで「これまで順調に運営されてきた。今回、こんな問題が出ていい迷惑だ」と語っていました。本当に東京オリンピックの会場に選定されたばかりに大問題になってお気の毒です。世の中の人はもっと差別と区別の違い、任意の団体ではメンバーを任意に選択できる権利があることも考えるべきです。

 上の写真は、新宿駅新南口前の風景。パントマイムをする大道芸人がいました。