つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

麻生首相の”漢字力”は本物か

 現自民党総裁麻生太郎氏という方はやはり只者ではなかったようです。都議選立候補者の応援演説に行って、「惜敗を期してがんばろう」と言ったそうな。麻生氏の”漢字力”は本物なのか、としみじみうなってしまいます。いったいどうして、どういう思考の流れがあれば、この状況で「惜敗」などという言葉が出てくるのか、一般人からすると、理解に苦しみますが、彼の中では「必勝」と「惜敗」という2つの言葉が判然としないまま、同じ思考の引き出しにしまわれているのでしょうか。
 これは、若い時にまったく漢字の訓練を受けない環境にいたか。たとえば海外にいれば、漢字などとは無縁になりますが、でも、彼が外国に留学したのは大学卒業後で、少なくともそれ以前は日本の学校できちんとした日本語教育の中にいたわけですね。
 あるいは、周囲に難しい言葉を話す人がいなかったか。それもやはり信じられない、彼のおじいさんである吉田茂は漢語の素養があり、その素養は必ず孫に伝えているはずだから。この素養がないとすれば、彼がまったくおじいさんの教養伝授を拒否していたとしか思えないのです。あるいは、小学校から大学までまったく勉強しなかったか。これは思い当たるフシがありますね。学習院のエレベーターに乗っていれば、勉強しなくても大学まで行けますから。
 いずれにしても、信じられない漢字力です。小生は、自分を振り返って漢字を含めてすべてのことを100%知らないのに、あまり他人の知識のなさを批判してはならないと思っていたし、このブログにもそう書きました。でも、麻生氏の無教養は、驚きを通り越して、お笑いの世界に入ってしまっているようです。
 今、漢字検定が盛んになっていると聞きます。主催者のあの協会はいろいろ問題がありましたが、それでも若者が漢字を習得するのは大事なこと。あんな事件で、この好ましい流れに水を差さないでほしいと願っています。麻生首相の漢字力を見るにつけ、やはり漢字検定は必要なんだと思います。
 下の写真は、ゴールデンウイークに行った富山県宇奈月温泉のトロッコ電車から見た風景。上の写真は、そのトロッコ電車で上流まで行き、鐘釣というところで降り、足湯につかり、残る雪渓を見たあとの小生。新緑がまぶしい日でした。