つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「平清盛」、低視聴率のようですが、、

 NHKの連続大河ドラマ平清盛」が評判よくないようです。あるサイトを探ったら、つい最近10月14日に放映された第40話は視聴率9・6%と一けた台になったとのこと。過去にも、8月5日放送分は7・8%という最低記録を出たそうな。あれだけ金をかけて、しかも日曜日のゴールデンタイムにやる恒例の大型看板番組が一けた台というのは、過去に例がなかったそうですから、NHKドラマ部にとってもやりきれないことでしょう。
 そこでNHKドラマ部では、何が低視聴率の原因か探っているようですが、大河ドラマフリークの小生自身はこのドラマがそれほど酷評に値するものではないと思うし、結構楽しんで見ています。松山ケンイチ君の演技もそれほどへただとは思いませんし、どこかの県知事が指摘したような画面の汚さもそう気にならないです。平安末期の街中なんてあんなものでしょう。
 でも、世間が概して見ないとなれば、いくら小生が気に入っていても、一応不評の原因を考えてみたくなります。まあ、敢えて言えば、取り上げた時代がなじみのない時代だったということかも知れません。普通、源平合戦であれば、清盛は脇役で、だいたい弁慶と義経五条大橋の闘いから始まり、源義仲源頼朝義経兄弟が平家に戦いを挑み、京都から屋島、壇ノ浦さらには奥州平泉にかけて合戦が展開されるといったところでしょうか。しかし、今回は父親の代の義朝、清盛を中心に描き、合戦場面はこれまで保元・平治の乱のみで、戦闘場面が極端に少なかったですね。
 半面、朝廷内で公家が暗躍し、陰謀や駆け引きに終始する場面が多くありました。また、天皇上皇、法王の女性関係や身内のいがみ合いなどもあり、ちょっと暗い感じで、日曜日の夜、あすからまた元気に会社に行こうと思うサラリーマンの気分を暗くさせました。この時代の朝廷では、確かにこういう陰謀や駆け引きがあったことは事実でしょうが、見る方はそればかりではつまらないし、気持ちをなえさせました。もっと男同士が勇ましく、戦う合戦の場面が見たかったのだと思います。
 演技者で批判する人は見当たりません。松山ケンイチ深田恭子の夫婦役は歳を取ったあとの演技にちょっと重みがないけど、2人がいずれも彼らが20歳台ということを考えれば、まあまあ熱演している方だと思います。以前、「源義経」で演じた渡哲也の清盛とは比べられないでしょう。弁慶役、平時忠役の役者もいい味出しています。敢えて言えば、これは演技批判ではないのですが、司会者の加藤浩次が演じた海賊・兎丸の描き方がちょっとへん。架空の人物と言われますが、平清盛と対等な口をきくこと自体おかしいし、彼に大和田の泊建設を任せるというのもありえないことだと思います。
 多分、今後の放送分では合戦場面が期待できるのでしょう。そうでなければ、伊豆の頼朝の動向など描く必要ないでしょうから。まあ、時間的に言って清盛亡き後の平家滅亡まで描くのは無理でしょうが、せめて、頼朝が平家に叛旗を翻して戦いに挑むところまではやってほしいと思います。
 下の写真は、タイのワットポー(寺)にあるスリーピングブッダ。昔は地味な色だったと記憶していましたが、今はきんきらきんの黄金色です。