みんなの党の渡辺喜美代表が辞任しました。小生は、もっと粘るかなと思っていましたが、たぶん、どこかの筋から、「辞任しないと、検察が動くよ。場合によっては逮捕もあるかも」などのささやきがあったため、決断したのだと思います。まあ、彼にとっては無念でしょうが、常識的に考えれば、8億円の”貸与”は常識を逸脱しており、代表辞任は避けられない流れだったでしょう。
検察というのは現金というか、分かりやすいというか、”犯罪”当事者が社会的地位を降りるなど一定の譲歩をし、司法への恐縮さを示すと、罪一等を軽くする傾向にあります。これも一緒の司法取引で、渡辺氏はそれに期待したのでしょう。5000万円受領の猪瀬前都知事はあのまま辞任もせず、強硬姿勢を取っていたら、略式起訴程度では済まなかったと思います。
かつて、橋本龍太郎元首相らが旧竹下派閥として日本歯科医師連盟から1億円のヤミ献金を受け取っていたことが発覚しました。あのとき、会計責任者の村岡兼造議員が責任を取って在宅起訴されましたが、本人が主張しているように彼自身は何も知らず、責任は橋本元首相らにあったはずです。
したがって、当の橋本氏ら数人の議員は、その法的処置を逃れるため、あるいは検察から脅されたためなのか、いやいや次期衆院出馬を見送りました。あのとき、小生ら記者は、これも司法取引だと思っていました。
ところで、みんなの党はこれまでしょせん渡辺氏の「おいらの党」的状態だったので、渡辺氏が辞めてみると、今後の指導体制の構築が難しいですね。幹事長の浅尾慶一郎氏はクレバーな男ですが、代表というにはちょっと線が細いように思います。いっそのこと、元神奈川県知事で、昨年の参院選で当選した松沢成文氏にしたらどうでしょうか。松沢−浅尾コンビで行けば、結構支持率は回復できると思います。
個性の強かった渡辺氏は、安倍首相にすり寄り、与党化を狙っていたことは間違いなく、みんなの党はすでに”自民党渡辺派”と言われていました。そうではなく、民主党が駄目になっている今は、むしろ自民党の対立軸となるべく活動されたらいいのでは。チープガバメント志向、安全保障の厳格性を追求する政党として、民主党や維新の会の一部を結集することができると思います。
下の写真は、鎌倉と逗子にまたがった高台にある高級住宅地、鎌倉逗子ハイランドの桜並木。今週初めの日曜日、鎌倉をハイキングしてきました。
