つれづれなるままに-日暮日記

現世の森羅万象を心に映りゆくままに書きつくる。

「みんなの党」は「おれの党」だった

 みんなの党の元党首、渡辺喜美氏と言う人は、本当に特異な人です。8億円をもらった問題で代表を辞任し、浅尾慶一郎氏にその座を譲ったものの、いまだ党の創設者意識が抜けず、多少の行き違いでけんか腰になり、浅尾氏に向かって「党を出ていけ」とのたまわった由。渡辺氏にしてみれば「みんなの党」でなく、しょせん「おれの党」としか思っていなかったということでしょうか。
 彼の異常さは、「結いの党」、江田憲司氏との決裂でも分かりました。政治家であれば、意見の違いがあるのはしょうがないことなんですが、彼は意見が違うと、その人間やグループを全否定してしまうところがあります。理性と感性をごちゃまぜにしてしまう人間なんですね。あたかも共産党のようでもあります。
 ふつう、憲法や安全保障政策の大枠さえ違わなければ、乗り越えられる差だと思うのです。自民党なんて、人によってかなりの違いがありますが、なんだかんだ言っても一つの政党としてまとまっています。もちろん、自民党は政権与党でうまみがありますから、なかなか自壊、分裂などできませんが、、。野党でも、基本政策さえ違わなければ、どの政党と組むかについてはいろいろ議論があっていいと思います。
 ただ、野党は与党とは違うぞという存在価値を示す必要があることから、政治家によっては、その小さな違いをことさら際立たせようとて、得てして他の野党、いや同じ党内でも異分子との違いをクリアにしてしまう傾向の人もいます。渡辺氏はなどはその典型的な人なのでしょう。多少の意見の違いを乗り越えられない器量の党首であれば、党内の混乱は避けられません。
 それにしても、みんなの党はどうなってしまうのでしょうか。支持率は極端に落ちていますね。渡辺氏自身は、安倍首相とは仲がいいので、恐らく自民党と一緒になりたいのでしょう。浅尾氏らのグループがそれに反対するのは、選挙区事情でしょうか。彼らは自民党候補を破ってきているので、いまさら自民党と一緒にはなれないと考えているのでしょう。
 渡辺、浅尾両氏でそれほど政策の差はないように思います。今は感情の対立だけ。渡辺氏側には「党の創設者に出ていけとは何事か」という不快感、浅尾氏側には「いつまでも創設者づらするな」との感情があるのでしょう。この闘争、結局は人徳で勝負がつくと思いますが、今のところ、議員の大勢は浅尾氏側に付いているようです。いつまでもたっても創設者づらは、支持されないということでしょうか。

 上の写真は、オルドス空港内の風景。ローカル空港にしてはばかでかく、新築のきれいさがあります。しかし、利用客はあまりいない。ゴーストタウンが多いのと関係しているのでしょうか。